ECサイトの運営において、「サンクスメール」、「注文の確認」、「プロモーションの案内」、「購入後のフォローメール」など顧客へ案内メールの送信は欠かせません。
注文完了から商品を発送した後もさまざまなタイミングでメールを送信しますが、顧客が実際にチェックするのは、ほんの一部かもしれません。
その中でも特に重要なのは、 「ご注文の商品を発送いたしました」という発送完了のお知らせメールです。
本記事では、商品発送完了メールの作成に役立つポイントや注意点を紹介します。これから発送完了メールを作成する際に参考になる情報が盛りだくさんなので、是非ご一読ください!
発送完了メールとは?
発送完了メールとは、顧客に注文が処理されて発送されたことを知らせるために送信されるメールのことです。通常、以下の情報が含まれています。
- 注文した商品の情報
- 支払い詳細(商品の価額)
- 配送先住所
- 配送方法
- 追跡番号と追跡URL
商品出荷のお知らせメール(発送完了メール)は、単なる通知に過ぎないと思うかもしれません。しかし、商品が発送されたことを通知するだけでなく、顧客とのコミュニケーションを強化して信頼関係を築くための大事な機会といえます。
ECサイト運営において、その点をしっかり理解する必要があります。
発送完了メールが重要な3つの理由
発送完了メールは、先に述べたとおり、顧客が注文をした際に自動的に送られる「注文の確認」メールの後に、商品が発送された(送り状を発行し、注文を処理した)タイミングで送信されるメールです。
ここでは、発送完了メールがECサイトの運営に欠かせない案内メールである主な理由を3つご紹介します。
1. ECサイトで購入した後に情報の提供で「安心感」を与える
顧客にとっては、ECサイトで商品を購入した後から「待ち時間」が始まります。その待ち時間には不安がつきまとうものです。
「いつ届くの?」「配送状況が知りたい」などの問い合わせは、顧客が配送に関する問題で情報を得られずにいると感じた時に寄せられます。
そのため、購入後の顧客体験を向上させるには、その発送完了メールを通じて「安心感」を与える情報を提供することが大切です。
2. ブランドと顧客の良好な関係を築く
顧客がブランドから何かを購入する際には、詳細情報を知りたいと期待しています。彼らが質問する前に、その疑問点や不安点を解消することができれば、顧客満足度の向上につながるでしょう。
顧客を待たせることなく必要な案内メールを送信することで、ブランドとして信頼性を高めることができます。
3. 将来の販売につながるより良いブランドの評判を築く
発送完了メールをしっかり送信することにより、将来の販売につながるブランドの評判を向上させます。
発送完了メールは、配送状況に関する詳細情報のみではなく、「おすすめの商品」を紹介する機会になります。また、受け取る予定の商品の使い方に関するコンテンツを共有することもできるため、ブランドとの繋がりを強化することが期待できます。
発送完了メールを作成するための10のコツ
ここからは、Shopify上でのメールマーケティングアプリKlaviyoが推薦した「発送完了メールを作成するための10のコツ」をご紹介しますのでぜひ参考にしてください。
▢ 追跡番号とURLを必ず記載する
▢ 購入した商品をリストアップする
▢ カスタマーサポートに関する情報を記載する
▢ お届け予定日を記載する
▢ クロスセルする
▢ 役に立つ情報を提供する
▢ ブランドに合わせてメールの文章とデザインを整える
▢ ロイヤルティプログラムの情報を提供する
▢ 遅延や混乱を伝える
▢ 返品と交換に関する情報を含める
1. 追跡番号とURLを必ず記載する
追跡番号を記載することは、発送完了メールの最も重要な要素です。これにより、顧客は注文の配送状況をリアルタイムで確認することができます。
また発送完了メールに追跡リンクを追加する目的は、2つあります。
まず第一に、顧客は注文した商品がどこにあるか把握することができ、不安解消につながります。そして、第二に商品が自宅に届くまで追跡できることで、安心感と信頼性が高まり、顧客エンゲージメントの向上が期待できます。
2. 購入した商品をリストアップする
顧客は発送完了メールで、注文した商品が自分の住所に正常に向かっていることを確認すると、安心感を得ることができます。そのため、商品の発送メールには、商品の詳細を含めるようにしましょう。
具体的には以下の詳細の追加を検討してみてください。
3. カスタマーサポートに関する情報を記載する
顧客にとって何か問題が発生した際にサポートにアクセスするのが困難だというのは、不満や不安を引き起こす原因の一つです。
発送完了メールの主な目的は、お客様に注文が進行中であることを通知することですが、疑問が生じた際に簡単にカスタマーサポートに連絡できる手段も含めるべきです。
また、質問される内容をを予測し、FAQ、返品ポリシーなどのリンクを事前に含めておくと良いでしょう。
顧客が質問する前にそのリンクの存在を知らせることで、問い合わせる手間が省け、顧客は即座に疑問に対する回答を見つけることができます。
そうすると、顧客の信頼とロイヤルティを高めることができます。
4. お届け予定日を記載する
欲しいものがすぐ届く現代では「待つ時間」がより長く感じられるかもしれません。ネットショップで商品を購入する体験においては、注文が完了してから商品が無事に届くまでが「待つ時間」といえます。
そこで、発送完了メールにお届け予定日を記載することで、顧客が商品到着までの「待つ時間」に感じる不安を和らげることができます。
日本国内発送の場合、顧客が希望する日付と時間通りで届くのが一番です。海外発送の場合は、最大何日間かかることを記載し、おおよその到着予定日を把握してもらうことが最善の方法の一つでしょう。
5. クロスセルする
クロスセルとは、顧客が購入した商品に合う関連アイテムを提案し、購入を検討してもらうことを指します。購入した商品と関連したアイテムを提案することで、2回目の購入を促す効果的な方法の一つです。
EC事業で成功するためには、案内メールをできるだけパーソナライズすることも大切です。購入履歴にある商品と同じコレクションから商品を提案したり、特定のアイテムを補完する商品セットをおすすめしたりしてみてください。
さらに、発送完了メール以外にも、「注文確認メール」におすすめ商品の項目を追加しておくのもよいでしょう。なぜなら、商品が発送される前の注文確認段階で、顧客が追加購入を検討しやすくなるからです。
発送完了メールで注文情報と関連した商品をおすすめすることで、次回の注文につながるというメリットもあります。
6. 役に立つ情報を提供する
ECサイト(ネットショップ)に必要な案内メールは、全て販促目的である必要はありません。発送完了メールを通じて顧客に付加価値を提供する方法はたくさんあります。
顧客体験を向上させるために通知メールに他のコンテンツを含めることも検討してみてください。以下は、いくつかのアイデアです。
- アフィリエイトプログラムの案内
- Instagramのフィードとソーシャルプルーフ
- メンバーシップやサブスクリプションの提案
- ブログコンテンツ
- アンケート、商品のレビュー、フィードバックのリクエスト
- 役立つ商品のガイドなど
7. ブランドに合わせてメールの文章とデザインを整える
EC事業において発送完了メールは、顧客との接点の一つです。
発送完了メールは自社ECサイトの運営においてなくてはならない部分であり、顧客との関係強化に寄与します。そのため、自社のブランドイメージに合わせてメールの文章とデザインを整えることは、顧客とのコミュニケーションにおける重要な要素となります。
たとえば、自社ブランドが親しみやすくカジュアルな印象で知られている場合、発送完了メールなどの案内メールもそのイメージに合わせて整えることが大切です。
ブランドの個性やイメージを案内メールにも反映させることで、ブランドの特徴をより明確に伝えることができ、顧客エンゲージメントの向上にもつながります。
8. ロイヤルティプログラムの情報を提供する
自社ECサイトでロイヤルティプログラムや友達紹介キャンペーンを実施している場合、顧客にとって発送完了メールはその特典を思い出す絶好の機会です。
ロイヤルティプログラムの構築には時間がかかるため、顧客に積極的に参加してもらうにはできるだけ多くの機会を活用する必要があります。
発送完了メールにロイヤルティプログラムの情報を含めることで、顧客はメールを通してロイヤルティプログラムで獲得したポイントを確認することが可能になります。
その他にも、まだプログラムに参加していない顧客には、ロイヤルティプログラムへの参加や友達紹介を促すこともできます。
9. 遅延や混乱を伝える
商品の出荷や配送で起こる問題が顧客体験に影響を与える可能性がある場合、メールを活用して遅延していることを事前に伝えておきましょう。
「問題があれば事前にきちんと案内がある」というECサイトに対する顧客の期待を満たすことで、顧客は安心して商品の到着を待つことができます。
つまり、適切な期待設定は、顧客との信頼関係を築くうえで重要なポイントとなるのです。
10. 返品と交換に関する情報を含める
実際に商品を見て購入することができないECサイトを利用する顧客にとって、返品・交換に関する情報は非常に重要です。たとえば、イメージと違った場合やサイズが合わなかった場合、事前に返品・交換の手順を知ってしておくと安心できるでしょう。
また、顧客に対して誠実であるほど、ブランドに対する信頼性が高まります。
発送完了メールに返品と交換に関する情報を含めることで、顧客がECサイトで返品ポリシーを確認する手間を省くことができます。
これにより、必要な情報を適切に提供することはブランドの信頼性を高め、顧客ロイヤルティの向上にもつながります。顧客とEC事業者の双方にとってメリットのある取り組みといえます。
⚠️ 発送完了メールに関する注意点
発送完了メールは、ECサイト側で送り状が作成された時点で送信されることが多く、そのタイミングで商品の発送準備が整ったことを意味します。
しかし、一部のネットショップでは事前に送り状を発行・印刷しているため、発送完了メールの送信から実際に発送されるまで時間がかかることがあります。
そうすると、顧客がメールを受信後すぐに追跡リンクを確認しても、配達状況が更新されていない状態のため不安を感じる可能性があります。
具体的には「発送者によりお荷物のデータが作成されました」または「ラベルを作成しました」といったステータスの表示です。
また海外発送の場合は、各運送会社のステータスは以下のように表示されます。
- DHL:Shipment information received
- FedEx:Label Created
- UPS:Label Created
そのため、「追跡情報の反映には時間がかかる場合があります。」という文言の追加や、発送完了メールを「発送の準備」という通知にカスタマイズするなど顧客が混乱しない工夫をするとよいでしょう。
ShopifyでEC店舗を運営している方は、「配送情報通知」の設定について以下のブログをご参考ください。
まとめ
この記事では、発送完了メールが重要な理由と作成するための10つのコツを紹介しました。顧客満足度を向上させるためには、最適な発送完了メールを提供することが大切です。
今回の発送完了メール作成のための10のコツを全て取り入れてメールを作成する必要があるかという疑問を抱くかもしれませんが、全てのコツを利用しなくても構いません。
重要なのは、自社に合ったものを選び、必要に応じて情報をシンプルにまとめることです。
顧客には注文の状況を常に知らせ、商品を発送した後も接点を保つことが大切です。これにより、自社ECサイトと顧客とのつながりを強化できます。
「発送」は簡単な作業ではありません。スピーディーな発送と通知を実現するためには、信頼できるパートナーが必要です。Ship&coでは、シームレスな送り状発行からShopifyを通じて顧客へ自動的に発送完了メールを送信する設定まで、幅広い機能を提供しています。
Ship&coを活用し、多くの方々に迅速な商品配送を提供し、最高のEC顧客体験に近づけることを願っています。
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Ship&coは、EC事業者が配送業務において直面する課題を解決するために開発された、送り状発行システムです。シンプルで使いやすいWebダッシュボードと出荷APIを提供しており、注文情報を自動的に同期し、FedEx、UPS、DHL、ヤマト運輸、佐川急便などの配送会社の配送ラベルとコマーシャルインボイスを簡単に作成することができます。Ship&coを使うことで、煩雑な手作業を省くことができ、配送業務の効率化と正確性の向上を実現できます。
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