国内ECの世界において、「出荷CSV」という言葉を耳にする機会は多いでしょう。Shopifyを利用して国内EC店舗を運営している事業者の中には、ヤマト運輸のオンラインサービス「B2クラウド」を利用して、CSVファイルをインポート/エキスポートする対応で「送り状発行業務」を行っている方もいると思います。

ECの運用規模が大きく、出荷数の多い事業者にとっては、一件ずつ送り状を発行するよりも、EC店舗と運送会社のシステムを連携して一括で送り状を発行することで、出荷作業をより効率化する必要があります。

出荷データを連携するためには「CSV連携」と「API連携」という2つの手法があります。スムーズに出荷業務を進めるために必要不可欠な手法なので、意味を正しく理解して取り入れることで高い成果を得られます。

今回は、CSV連携とAPI連携の違いから、それぞれのメリット・デメリットまで分かりやすく解説していきます。

CSV連携とは

CSV連携とは、CSVファイルを通じて、一つのシステムから外部ソフトウェアへデータを取り込み、そのソフトウェアでデータを確認・管理・編集などが可能になります。ただし、外部ソフトウェアでの作業が完了した後、またCSVファイルの形でダウンロードし、他のシステムに再度アップロードするといった流れが必要です。

CSVファイルとは、comma-separated valuesといったファイル形式の省略で、値や項目をカンマ(,)で区切ったテキストファイル・データのことを意味します。

外部ソフトウェアを利用したいがAPI連携が提供されていない場合、CSVファイルがよく使われますが、実際に「連携」というよりも、単純にデータの「ダウンロードとアップロード」という作業になります。

API連携とは

一方、API連携はCSV連携とは異なります。API連携というのは、APIを利用してアプリケーション間やシステム間でデータや機能を連携することを意味します。2つ以上のソフトウェアやアプリケーションを接続することになるため、データがシステム上で連携し、自動的に同期される仕組みです。CSVと違って手作業はほとんど必要ありません。

Shopify x ヤマト運輸のCSV連携

Shopifyで自社ECサイトを運営している事業者は、無料で送り状を発行したい場合、よくヤマト運輸の送り状発行システムB2クラウドを利用しています。

ヤマト運輸のB2クラウドの場合、「外部データから発行」という対応で、CSVなど外部のデータファイルから入力情報を取り込み、送り状を発行するのが基本的なやり方です。

そこで必要なのは、ヤマトB2クラウドに対応できるCSVのフォーマットです。

CSV連携のメリット

1. コストがかからない

単純にCSVを用意して、送り状発行システムB2クラウドにアップロードし、送り状を作成すれば、システムの利用料金が発生しませんのでコストを削減できます。

2. ヤマトB2クラウドの全サービスを利用可能

ヤマトB2クラウドは、ヤマト運輸により公式で提供されるサービスなので、ヤマト運輸の配送サービスを全て利用できます。

3. 一括でのデータ編集が可能

CSVファイルで出荷情報を準備すると、データの編集が必要な時、簡単に行えます。例えば、Google シートでCSVファイルを管理する場合、一括でデータを更新することができるため、1件ずつの対応よりも早く編集できます。

CSV連携のデメリット

1. EC店舗との連携がうまくいかない

CSV連携というのは、CSVのダウンロードとアップロードになります。システム間の直接連携という仕組みではないため、EC店舗の管理画面に追跡番号をインポートする際、うまくいかない場合があります。

2. CSVファイルの準備に時間がかかる

CSVデータをヤマトB2クラウドに取り込むためには、「CSVデータの用意」、「出荷情報の精度の確認」など、さまざまな作業が必要となり、自動化を実現できる「API連携」と異なるので、準備に比較的時間がかかる手法です。

3. ミスが発生しやすい

注文の数が多くなると、どうしても手作業での作業工数が増えてしまいます。繁忙期などにスタッフを増員した際には、出荷情報にまだ慣れていないスタッフによるミスが発生しやすくなります。「誤出荷」「出荷遅れ」という課題に繋がります。

4. 情報のセキュリティ面が弱い

CSVファイルを使うと、毎回ShopifyなどのECカートシステムより、顧客のデータをCSVの形で用意しなければなりません。システムの直接連携よりも、情報のセキュリティ面が弱いと考えられます。

例えば、ファイル共有をしてCSVの準備作業を行うという状況の中、ファイルのアクセス許可が適切に設定されていないと、関係のない情報の閲覧や持ち出しが可能になるので、情報漏えいにつながる可能性が高まります。

運送会社提供の送り状発行システムとEC店舗の連携課題

通常、EC事業者が送り状を発行する際、以下の業務フローが基本となります。

  1. ECカート・ECモールに合ったExcel・CSV形式のデータを用意する
  2. CSV形式の出荷情報データを「B2クラウド」の送り状発行システムに取込む
  3. B2クラウドシステムから、送り状を発行する
  4. 送り状をExcel・CSV形式で出力する
  5. ECカート・ECモールにアップロードする、または追跡番号などを手動で入力する

上記の配送処理によって、前に述べたように、CSVファイルの作成に時間がかかったり、配送住所にミスが発生したりといった、EC事業者にとっての新たな課題が発生してしまいます。

その理由は、運送会社提供の送り状発行システムは、元々EC向けに作成されたシステムではないからです。CSV連携の場合、手作業が必要な業務が割と多いので、スタッフの手間がかかってしまいます。

そこで、そんな課題を解決できるシステムをご紹介します!

CSV不要!ヤマトB2クラウドとAPIで連携しているシステムをご紹介

Shopify店舗とヤマト運輸B2クラウドの「CSV連携」の課題が気になる方に向けて、その課題を解決できるのは、「クラウドサービスを利用すること」です!

自社でシステムを開発することも可能ですが、スクラッチから開発するのは、時間がかかったり、思うようにうまくいかない場合もあるので、「クラウドサービスを導入する」ことをおすすめします。

CSVファイル不要で、ヤマトB2クラウドとShopifyを連携するには、以下の送り状発行システムで実現することが可能です。

送り状発行システムShip&co

「送り状発行システムShip&co」は、ヤマト運輸「B2クラウド」、佐川急便「e飛伝Ⅲ」、日本郵便「Webゆうパックプリント」の送り状発行機能を一つの画面に完結し、EC店舗と直接連携しているシステムです。

Ship&coは、ヤマトB2クラウドと連携しているので、ヤマトの国内向けの配送サービスに全て対応しています。また、Shopifyを含む複数のEC店舗から自動的に出荷情報を同期する機能があるため、CSVファイルを利用しなくても、ヤマト運輸の送り状を発行できます。

出荷がそれほど多くないEC事業者の場合、CSVファイルでの送り状発行も可能ですが、週1個からそれ以上の出荷数になると、手作業をできるだけ無くすことが大切です。

Shopifyとヤマト運輸の連携でお困りの方や、Ship&coについて詳しく知りたい方は、ぜひShip&coアカウントを作成してトライアル期間をお試しください。

ヤマト運輸の送り状発行方法については、以下の動画をご覧ください。

受注データをまとめてヤマト運輸の送り状を発行する方法

送り状発行システムShip&coとは?

Ship&coは、EC事業者が配送業務において直面する課題を解決するために開発された、送り状発行システムです。シンプルで使いやすいWebダッシュボードと出荷APIを提供しており、注文情報を自動的に同期し、FedEx、UPS、DHL、ヤマト運輸、佐川急便などの配送会社の配送ラベルとコマーシャルインボイスを簡単に作成することができます。Ship&coを使うことで、煩雑な手作業を省くことができ、配送業務の効率化と正確性の向上を実現できます。

アカウントの作成はこちらからどうぞ。ご不明点がございましたら、hello@shipandco.comまでお気軽にお問い合わせください。

皆様の発送業務をより簡単になりますように全力でサポートして参ります!