Eコマース(特に越境EC)を始めると、出荷に関連する様々な専門用語に出くわします。 このブログでは、Eコマースにおける一般的な出荷関連の用語集を紹介します。

一般的に使用されるEコマースの出荷用語を、簡単にわかりやすく説明したものが以下のリストです(五十音順、アルファベット順)。是非、参考にしてみてください。

  • インコタームズ(Incoterms):関税が発生する際の支払い方法は「インコタームズ」 (“International Commercial Terms”)と呼ばれます。インコタームズの用語は、国際商工会議所(ICC)によって設定されており、荷送人または荷受人のどちらが関税を支払うのかを表します。
  • 運送状(Waybill):運送状は運送会社が発行する書類で、出発地と目的地、配送方法、追跡番号などの発送の詳細が含まれます。航空貨物の場合、この文書は航空貨物運送状(Air Waybill)と呼ばれます。運送状は、出荷ラベルと同じ意味で使用されることがよくありますが、出荷ラベル(Shipping label)には一般的な運送状(Waybill)の情報が全て含まれているとは限りません。
  • 運送保険(Shipping insurance):運送保険は、輸送中の荷物の損傷または紛失に対する保険です。ほとんどのエクスプレスクーリエ(Fedex, DHL, UPSなど)には、送料に保険が含まれており、追加料金を支払えば追加で保険を購入できるオプションがあります。
  • 危険物(Dangerous goods):危険物とは、輸送中に健康上、安全上、または環境上のリスクが生じる可能性がある品目です。 これらの品目は、通常の状態では危険ではないかもしれませんが(例:アルコールを含む香水)、輸送中に危険をもたらす可能性がある成分(例:アルコールは可燃性)が含まれている可能性があるため、細心の注意を払って取り扱う必要があります。詳しくはこちらのブログ記事の危険物リストを確認してください。
  • クーリエ(Courier service):クーリエは、国際宅急便のことです。民間企業であり、小包や書類の配達サービスを提供する会社です。例えば、DHL、FedEx、UPSはクーリエサービスの会社です。クーリエは、ドアツードアのため信頼性や質の高いサービスを提供しますが、郵便と比較すると高額なのが特徴です。
  • コマーシャルインボイス(Commercial invoice):コマーシャルインボイスは、国際貨物に必要な書類であり、税関通過の際に必要です。輸出/輸入しようとしている商品の品目とその小売価格を明確に記載しなければなりません。詳細については、こちらのブログ記事をご覧ください。
  • サーマルラベル(Thermal label):サーマルラベルは、熱を利用して印字するサーマルプリンターを使って印刷された送り状です。インクジェットプリンターとは異なり、サーマルプリンターはインクやトナーを使用しないため、経済的かつ効率的な方法でラベルを作成できます。一般的に使用されるサーマルプリンターには、DYMO LABELWRITER 4XLおよびZEBRA ZD420などがあります。 Ship&coでは、ほとんどの運送会社のサーマルラベル作成をサポートしています。(もちろん、インクジェット/レーザープリンターにも対応しています。)
  • 出荷ラベル(Shipping label):出荷ラベルは、貨物に貼り付ける送り状を指します。出発地と目的地、内容物を記載します。
  • 商品サービス税(GST - Goods and Services Tax):以下に記載の「付加価値税(VAT)」を参照してください。
  • 寸法重量(Dimensional weight):以下に記載の「容積重量」を参照してください。
  • タリフ(Tariff):タリフは、外国に輸入する品目に適用される税の割合です。輸入関税との違いに注意してください。
  • 追跡番号(Tracking ID):追跡番号は、配送ラベルの作成時に貨物に与えられるIDです。貨物の集荷時や配達時など、貨物の状態に関する情報をオンラインで随時確認できます。 Eコマースビジネスの場合、追跡番号付きの配送方法を利用することは、顧客へ安心を提供できるため、非常に重要となります。追跡番号がないサービスよりもコストがかかりますが、Eコマースにおいては追跡番号付きのサービスを利用するのが一般的です。
  • 電子取引(Electronic trade):以下に記載の「ペーパーレス取引」を参照してください。
  • 配送アカウント(Shipping account):配送アカウントは、運送会社との契約アカウントを指します。契約アカウントを登録する際、契約内容に基づいた配送料金(出荷量によって異なる)や、クレジット条件(毎月末締め、翌月払いなど)を設定します。国際運送会社の場合、配送アカウントは輸出アカウントと輸入アカウントの二種類があります。
  • 配達署名(Delivery signature):配達署名(または配達証明または配達確認)は、受取人が小包を受け取る際に「小包を受け取った」という確認を残す事です。ほとんどが署名の形式で行われます。配達署名にもいくつかの種類があり、例えば「直接署名」の場合、必ず受取人(貨物の送り状の宛名の人物)が署名する必要があります。一方で、「間接署名」の場合、受取人の家族や隣人が代理で署名できます。
  • 付加価値税(VAT - Value Added Tax)付加価値税(商品サービス税)は、仕向国で商品を販売するときに適用される消費税です。商品が配送先の国の税関に到着すると、課金対象となる可能性があるため、Eコマースの出荷にとって重要なポイントです。税金の詳細については、こちらのブログ記事をご覧ください。
  • ファーストマイル配達(First mile delivery):ファーストマイル配達は、ロジスティクスサプライチェーンの最初の段階であり、貨物が送り主の元を離れる時を指します。送り主は、運送会社に集荷を依頼するか、営業所持ち込み、またはコンビニやドロップオフメールボックスなどの指定された場所に貨物を預けることができます。
  • ペーパーレス取引(Paperless trade):ペーパーレス取引(電子取引)とは、税関書類データを電子送信することです。これにより、書類を印刷して貨物に貼付する必要がなくなり、また出荷準備にかかる時間および、紙と印刷のコストも節約できます。 Ship&coでは、Fedex, DHL, UPSのペーパーレス取引オプションに対応しています。
  • 返送(返品)ラベル(Return label):返送ラベルは、顧客が購入した商品をお店側に返品できるようにするための発送ラベルです。顧客が返送ラベルを利用する場合、セラー側が配送料を負担します。 Eコマースの配送では特に、顧客は商品が手元に届くまで確認できないことのリスクを負うため、返送ラベルを提供することで、顧客は安心感を得ることができます。 Ship&coでは、DHLの返送ラベルを簡単に作成することができます。
  • マニフェスト(Manifest):マニフェストは、運送会社が貨物の集荷時に必要とする特定の書類を指します。 Ship&coでは、国際郵便の「後納差出表」、佐川急便の「荷物受渡書」を自動的に作成することができます。
  • 優先配送(プライオリティ、Expedited shipping):優先配送はその名の通り、標準の配送方法よりも速く顧客の貨物を届ける配送方法です。正確な定義は運送会社によって異なりますが、早い時には即日(夜間)または翌日に配送できます。ただし、優先配送の場合は別途費用が発生するため、ECセラーの多くは、優先配送を選択した顧客に対して追加料金を請求します。(クリスマス前やプレゼントなどに利用されることが多いです。)
  • 郵便サービス(Postal service):郵便サービスは、通常各国の政府によって運営される、郵便、書類、小包を配達する運送会社です。日本郵便、USPS、SingPostなどを指します。郵便サービスは、ヤマト運輸や佐川急便などの宅配便サービスよりも安価ですが、サービスの品質部分で差が出る場合があります。
  • 輸入関税(Import duty):輸入関税は、出荷した荷物が輸入される国によって課される税金です。ここで注意をいただきたいのですが、輸入関税とは商品の輸入時に課される税額を意味し、その関税率表をタリフといいます。すなわち、輸入関税は支払うべき税の金額そのものを指し、タリフは税率を表します。
  • 容積重量(Volumetric weight):容積重量は寸法重量とも呼ばれ、貨物のボリュームの事です。たとえ軽量の貨物であっても、ボリュームが大きい場合は運送会社の飛行機でより多くのスペースを占領する可能性があります。そのため、運送会社は送料を計算する際に容積重量と実際の重量を比較しどちらか大きい方を請求します。容積重量の計算は運送会社によって異なりますが、通常は「貨物の長さ×幅×高さ(cm単位)÷ 5000 = (kg)」で計算されます。
  • ラストマイル配達(Last mile delivery):ラストマイル配達は、ロジスティクスサプライチェーンの最終段階で、小包が受取人に渡される段階のことを指します。 Eコマースロジスティクスにおいて、ラストマイル配達は特に重要です。顧客へのサービス品質に対するイメージにも大きな影響を与えます。
  • CIF価格(Cost, Insurance, and Freight (CIF) value):売価の合計 (Cost),、保険料 (Insurance)、送料 (Freight) の三要素から構成される取引価格がCIF価格です。貨物が税関に到着すると、税関職員は、CIF価格の合計が課税基準を超えているかどうかを確認します。超えていない場合、通関の際に追加料金はかかりません。超えている場合は、輸入関税が課されます。
  • DDP:DDP (Deliver Duty Paid)は、荷送人が関税を支払う義務があることを意味します。詳細についてはこちらのブログ記事をご覧ください。
  • DDU:DDU (Deliver Duty Unpaid) は、顧客 (荷受人) が関税を支払う義務があることを意味します。基本的に貨物が顧客に引き渡される前に支払われるべき義務があります。詳細についてはこちらのブログ記事をご覧ください。
  • HSコード(HS code):世界税関機構(WCO)によって国際的に定められた、様々な分類の品目を認識する6桁のコードです。配送先の国の税関では、小包内の各アイテムとHSコードを申告する必要があるため、国際配送にとってとても重要です。HSコードにより、アイテムの国内への輸入が禁止されているかの判断や、追加税が発生するかどうかが決まります。 Ship&coでは、あらかじめ登録しておいたHSコードを記載したコマーシャルインボイスを自動的に作成することができます。

詳しい情報は、https://www.shipandco.com/ja/をご覧いただくか、hello@shipandco.comまでお気軽にお問い合わせ下さい。


送り状発行システムShip&coとは?

Ship&coは、EC事業者が配送業務において直面する課題を解決するために開発された、送り状発行システムです。シンプルで使いやすいWebダッシュボードと出荷APIを提供しており、注文情報を自動的に同期し、FedEx、UPS、DHL、ヤマト運輸、佐川急便などの配送会社の配送ラベルとコマーシャルインボイスを簡単に作成することができます。Ship&coを使うことで、煩雑な手作業を省くことができ、配送業務の効率化と正確性の向上を実現できます。

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