Shopify、Amazon、eBayなどで越境ECをされている方は、海外へ発送する際の宛先が、「P.O.Box」となっているケースに気づいたことがあるかもしれません。

この記事では、FedEx、DHL、UPSの国際発送サービスをご利用中の方に向けて、P.O. Box宛の送付先を発送できるか、P.O. Boxへの発送の際にどんなことに気をつけるべきなのか、といったポイントを解説していきます。

  • 私書箱(P.O. Box)とは?
  • 私書箱(P.O. Box)の国際発送における注意点は、何か?
  • Ship&coアプリで私書箱(P.O. Box)への発送を行う際の方法は?

私書箱(P.O. Box)とは?

P.O. Boxとは、つまり郵便私書箱のことです。郵便局内に設置された専用の受け取り箱で郵便物を受け取ることができるという仕組みです。さまざまなサイズで提供され、鍵つきですので、個人住所・ビジネス用住所以外の安全な場所で郵便物を受け取りたい方向けのサービスとして利用されています。

私書箱利用のメリットは例えば、以下のようなものが挙げられます。

  • 私書箱に送られる郵便物は、個人宅への配送より早く受け取れる
  • 郵便物は私書箱に直接届けられ、保管されることになるので、配達物の誤配送や盗難がなくなる
  • 私書箱以外に受け取り可能な住所が指定できない場合に有効

私書箱(P.O. Box)宛の国際発送の場合の条件・注意点について

私書箱は、日本を含むさまざまな国の郵便サービスで提供されるサービスです。多くの場合、他の一般運送会社が配達できない場所に設置されています。

基本的なルールとして、私書箱への配達は、日本郵便(国際郵便)、USPS(米国)、Canada Post(カナダ)などの諸外国の郵便サービスに限られます。

つまり、海外発送によく利用されるDHL、FedEx、UPSといった一般企業である国際運送会社は、基本的には私書箱へ発送できませんので要注意です。

また、日本からアメリカの私書箱に送ることは、国際郵便でしか発送できませんので、ご注意ください。

しかし、アメリカ以外の宛先ですと、例外的なケースがあります。以下の情報をぜひチェックしてください。

FedExでの私書箱(P.O. Box)宛の国際発送:

FedExで国際発送を行う際には、私書箱(P.O. Box)宛への発送が可能な宛先もあります。一緒に見ていきましょう。

FedExのサービス規約(11ページ目「郵便私書箱宛」の項目)には、郵便私書箱に宛てた貨物は、米国内仕向地およびAPO(Air Force Post Office: 米軍空軍郵便局)やFPO(Fleet Post Office: 米国海軍郵便局)のような米軍郵便私書箱宛てのものを除き、FedEx Expressのサービス対象となっているプエルトリコやフィジーなどの国向けのものについては発送可能であるとされています。宛先によって異なりますので、発送の前にFedExのサポート担当者か営業担当者にご確認ください。

ただし、その際には、荷受人の氏名および電話、ファックスまたはテレックスの番号が航空貨物運送状に明示されていることが必要です。電話、ファックスまたはテレックスの番号が明示されていない場合には、1,200円の住所訂正料が請求されることになります。

DHLでの私書箱(P.O. Box)宛の国際発送:

FedExと同じ仕組みですが、サービス対象国向けのものに限って、私書箱(P.O. Box)宛の発送が可能です。

例えば、DHLのサービスでは、オーストラリアの私書箱への発送が可能ですが、荷物が届くまでの配達所要日数は、追加で2~5営業日かかります。

DHL Expressが直接私書箱に発送するわけではなく、オーストラリアの場合、オーストラリア・ポストに荷物を受け渡すことになります。

このケースでは、追跡情報としては「荷物は配達業者で配達を予定しています。配達完了情報は更新されません。」と表示されます。

オマーン、カタール、サウジアラビア、アラブ首長国連邦の中近東の一部などの発送も、同じ様な発送の流れが適用されます。

UPSでの私書箱(P.O. Box)宛の国際発送:

UPSでは、「私書箱への配達は承っていません。」という事が住所ガイドラインに記載されています。

「番地が不明で私書箱を使用している場合、荷受人の電話番号をラベルに記載する必要があります。

住所に私書箱が指定されたシップメントには遅延が発生する可能性があり、UPSのギャランティ・サービスも適用対象外で、また住所の変更の追加料金の対象となります。」

ということは:

DHL、FedEx、UPSが対応していない地域の私書箱が宛先となっていて、国際発送ができないと言われた場合、荷受人の電話番号と、宛先をP.O.Boxではなく自宅の住所へ変更する旨、連絡をいれる必要があります。

私書箱(P.O. Box)の注文を受注したら、バイヤーに、対面もしくは置き配などで荷物を受け取られる、自宅かオフィスの住所に変更可能かどうかということを確認してみましょう。

もし、どうしても私書箱へ発送してほしいという希望であったり、他の配送オプションがないという場合、各運送会社に配達可能か確認してください。上記のように宛先の国によっては、発送可能なケースもあります。ニュージーランド・ポストなどの一部の国の郵便サービスは、他の運送会社に私書箱へ発送することを許す場合もあります。

Ship&coアプリで私書箱(P.O. Box)宛のラベル作成する際の動作は?

運営しているショップ(eBay、Amazon、Spopifyなど)をShip&coアプリに登録すると、オーダー情報が同期されます。送り状発行の際には宛先住所などの情報が正しく、もしくは、配達に有効であるか否かということが各運送会社のシステム内で判断され、正常に送り状が発行されるか、エラーが返ってくるということになります。P.O.Box宛の送り先を同期した場合、一般の運送会社で配達対象外の国や地域の場合は、エラーとなり送り状の発行ができません。

各国の郵便サービスの提携によりが配達可能な仕組みですので、日本から発送する場合は、国際郵便の通常郵便、EMS、小包などで私書箱への配達ができま。配達不可な国や地域もありますので、詳細は日本郵便の国・地域別情報(国際郵便条件表)でご確認ください。

他の運送会社で日本から発送する場合は、必ず運送会社にご確認ください。


送り状発行システムShip&coとは?

Ship&coは、EC事業者が配送業務において直面する課題を解決するために開発された、送り状発行システムです。シンプルで使いやすいWebダッシュボードと出荷APIを提供しており、注文情報を自動的に同期し、FedEx、UPS、DHL、ヤマト運輸、佐川急便などの配送会社の配送ラベルとコマーシャルインボイスを簡単に作成することができます。Ship&coを使うことで、煩雑な手作業を省くことができ、配送業務の効率化と正確性の向上を実現できます。

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