日本からアイルランド向けの国際郵便物が届かず、日本へ返送されてしまう問題が発生しています。問題が起こるようになった背景には、2021年7月1日以降に開始されたEUのVAT規則があります。以前のブログに対応方法をご案内しましたが、その時点では、HSコードを記載することで問題を解決できました。

ところが、2022年3月28日から、国際郵便でのアイルランド宛に物品を送付される際に必要な条件がアップデートされました。それは、「税関告知書にTARICコードを記載する」ことです。

TARICコードとは?

「TARICコード」とは、「EU統合関税率(TARIC:Integrated Tariff of the European Union)」のことで、貨物を輸出入する際に用いる品目分類番号です。この番号は、世界共通で用いられるHSコード6桁にEU独自の下位分類を10桁まで加えたものです。

TARICコードの調べ方は?

国際郵便でアイルランド向けの発送を行っている方のために、EUの関税率の調べ方をご案内します。EUの"TARIC Consultation"のページにアクセスしてください。

まず、Goods code (品目コード) が不明の場合、Origin/destination (原産国) に「Japan - JP」を選択し、Browse (検索) をクリックします。

次に、以下のように複数の内容物が表示されますので、当てはまる内容物名を選択しますと、より詳しい内容物のオプションが選択できます。

その際、最後まで選択しますと、品目コードフィールドに番号が入力されますので、Retrieve Measuresボタンをクリックすると、その番号の詳細を確認できます。

上記の検索ページは、EU公式サイトで英語ですが、ジェトロのデータページでも概要をご確認いただけます。

Ship&coアプリ内でのTARICコードの設定方法は?

ShopifyやeBayを含むどのECプラットフォームでも、TARICコードの自動検索・同期機能はありませんので、Ship&coアプリ内で設定画面の内容物リストにてTARICコードと内容物を登録することが必要です。

上記の設定が完了後、国際郵便のベルを作成する際に、Ship&coの注文管理ページでTARICコードが設定された正しい内容物名を選択してください。

国際郵便以外の海外発送運送会社 (FedEx、DHL、UPS)で、アイルランド宛ての貨物を発送する場合、TARICコードではなくても、HSコードのご登録で通関手続きがスムーズになりますので、通常通りの対応で結構です。

その他、HSコード・TARICコードの記載に関する情報は、以下のリンクが役に立ちますので、ぜひチェックしてください。

輸出時、必須知識のHSコードとは?
日本からの海外発送の際に、インボイスと送り状にHSコードが記載されることによって、税関職員がそのコードをもとにして該当する品目の関税等の税率を容易に調べることができますので、通関手続の時間短縮に資するものとなります。
【越境EC】国際郵便が発表したEU宛郵便物に関するHSコード類の送信について解説!
EU加盟国等宛に郵便物を発送する場合、2023年9月22日(金)から、国際郵便物の通関の遅れや返送の発生を防ぐためにHSコードの電子送信が必要になります。海外に出荷している方は、要チェックです!

送り状発行システムShip&coとは?

Ship&coは、EC事業者が配送業務において直面する課題を解決するために開発された、送り状発行システムです。シンプルで使いやすいWebダッシュボードと出荷APIを提供しており、注文情報を自動的に同期し、FedEx、UPS、DHL、ヤマト運輸、佐川急便などの配送会社の配送ラベルとコマーシャルインボイスを簡単に作成することができます。Ship&coを使うことで、煩雑な手作業を省くことができ、配送業務の効率化と正確性の向上を実現できます。

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