今回は、前回のPart.1に続き、海外発送のためのチェックリスト - Part 2です。

Part.1では、海外発送するかどうかを決定する際に確認すべきチェックリストをご紹介しました。

今回のPart. 2では海外発送の設定方法について説明し、次回のPart. 3では出荷作業および出荷後のプロセスについてご説明します。

海外に販売するとなると、最初は困難に思えるかもしれませんが、最初の設定をうまくすれば、その後はとても楽になります。下記が必要とされる主な事前設定です。

・運送会社のアカウントを作成する
・顧客への送料の請求方法を決定する
・関税諸費用を支払う方法を決定する
・ショップの配送料と配送方法を設定する

1. 運送会社のアカウントを作成する

Part.1で調査し、絞り込んだ運送会社については、それぞれのアカウントが必要になります。

アカウント開設のプロセスは簡単です。運送会社のウェブサイト、または最寄りの営業所へ電話するだけでアカウントを作成することができます。

アカウントを作成するにあたり、必ず質問されるチェックリストは以下の通りです。

  • 輸入アカウントまたは輸出アカウントのどちらを作成するか
  • 1ヶ月あたりの予想出荷量
  • 出荷貨物の平均サイズ
  • 発送先国・エリア

これらの基本情報を提供すれば、通常3-5営業日以内にアカウントを設定できます。

ここで大切なポイントを2点ご紹介します。

まず一つ目は、複数の運送会社と取引するように心がけてください。複数の運送会社のアカウントを作成するのは面倒なように思えるかもしれませんが、その為に時間を費やす価値はあります。複数の運送会社と取引することで、より良いレートの交渉に繋がり、最良の料金を確実に得ることができます。貨物のサイズ、発送先国、配達タイプ (スタンダードまたはエクスプレス) 等によって、運送会社の料金は様々です。ヨーロッパ向けは安くできる運送会社でも、北米向けの交渉が難しい場合、他の北米向けに強い運送会社に交渉して安い料金を得ることができるかもしれません。最初、アカウント作成、交渉、レートの確定までは、運送会社とある程度のやり取りが必要ですが、それが済めば後でとても楽になります。
運送会社へは利用した分の配送料を支払うだけなので、複数の運送会社アカウントを持つことによる追加費用はかかりません。

そして二つ目のポイントですが、アカウント開設方法 (運送会社のウェブサイトまたは電話経由の開設) にかかわらず、営業担当者に会うか、少なくとも話すように心がけてください。実際に運送会社の担当者と話し、関係を持つことで、会社の要求を伝えたり、料金の交渉がしやすくなります。この先ずっとうまく付き合っていくには最初が肝心です。

2. 顧客への送料の請求方法を決定する

運送会社のアカウント設定が完了したら、次に顧客へ請求する配送料を決定しましょう。配送料を設定するための様々な戦略をご紹介します。

「送料無料」
送料無料は、ショップを訪れる顧客を引き付けることができる便利なマーケティング戦略です。ただし、送料無料と言っても必ずしも無料である必要はなく、送料無料を提供する様々な方法があります。

セラーが100%負担する
送料無料を提供する最も単純な方法は、セラー側が送料100%を負担することです。

顧客が100%負担する
「送料無料」を提示しながら、実際には商品代金に送料を含めておく戦略です。例えば、商品定価20ドル・送料5ドルの場合、顧客には商品代金として25ドルを請求して「送料無料」を提供します。そうすることで、顧客側は"送料無料"で購入しますが、実際にはセラー側の負担はありません。

セラーと顧客の双方が負担する
セラー側も顧客側も部分的に出荷コストを負担し合う方法です。例えば、商品定価20ドル・送料5ドルの場合、顧客には商品代金として22.50ドルを請求して「送料無料」を提供します。(または顧客には商品代金20ドル・送料2.50ドルを請求し、セラー側が2.50ドルを負担する方法もあります。この場合は「送料無料」ではありませんが、送料を安くで提供できるので顧客側の購入完了までのハードルが低くなります。)

「送料を直接請求する」
発生する送料を直接顧客に請求することもできます。送料の設定方法は以下の3つがあります。

一律料金:荷物の重さやサイズ、宛先にかかわらず、一律の料金を設定する方法です。

テーブルレート:取り扱っているアイテムの重さやサイズが異なる場合は、宛先、重量、アイテム数、合計金額などの要素を使って、レート表を作り、それに基づいて送料を設定します。

ライブレート:一部のEコマースプラットフォームでは、運送会社の料金をリアルタイムで確認できます。

詳細については、「オンラインショップの送料設定方法」に関する以前の投稿をご覧ください。

3. 関税諸費用を支払う方法を決定する

Part.1では、取扱商品にかかる関税の計算について少しご説明しました。この記事では、関税等諸費用の支払い方法、またこの設定が海外発送のセットアップに与える影響について詳しく説明します。

関税の支払い方法は二種類あります:DDU (Deliver Duty Unpaid) と DDP (Deliver Duty Paid)です。

DDUとは、顧客 (荷受人) が関税を支払う義務があることを意味し、基本的に貨物が顧客に引き渡される前に支払われるべき義務があります。一方、DDPとは、荷送人が関税を支払う義務があることを意味します。

郵便(例:日本郵便)の場合、通常DDPオプションはありませんが、その他エクスプレス運送会社(例:DHL、FedEx、UPS)の場合、DDPとDDUの両方のオプションがあります。出荷の際は、DDUとDDPのどちらを選ぶかを運送会社へ知らせる必要があります。また、運送会社に立替払いを依頼し、DDPの場合は荷送人に、DDUの場合は顧客 (荷受人) に、後で請求してもらう方法もあります。この立替払いは、税関での遅れを最小限に抑えることができますが、運送会社の手数料が発生します。アカウント作成時に、これらの手数料について運送会社と必ず話し合い、交渉しておくことをお勧めします。(出荷量の多いアカウントによっては、免除してもらうことも可能です。)

DDPは顧客 (荷受人) にとってコストと遅延を最小限に抑えられるので、顧客にとっては良い選択肢ですが、ほとんどの海外の買い物客はオンラインで購入するときに関連する手数料と税金を支払わなければならないことを知っており、一般的にはDDUがより多く使われています。

DDUオプションを使用する場合は、関連する料金と税金を支払うことを顧客に明確に示すことが重要です。

  • 詳しく説明するページを作成する。例として、Bento&coの関税諸費用に関する説明ページを紹介します。https://en.bentoandco.com/pages/taxes-custom-fees
  • 上記の関税諸費用に関する説明ページを様々なページに貼り付ける。税金が適用される可能性があることを必ず明記してください。
    ・商品ページ
    ・ショップのチェックアウトページ
    ・Q&Aページ
    ・顧客へ送る注文確認ページ

4. ショップの配送料と配送方法を設定する

運送会社のアカウントを作成し、顧客への送料の請求方法と、関税諸費用を支払う方法を決定したら、次はECショップに配送料と配送方法を設定しましょう。

配送料と配送方法の設定ページ (方法) はEコマースプラットフォームによって異なりますが、原則はほとんど同じです。

まず初めに、出荷元(倉庫の場所)を入力し、出荷先(国および地域)を作成します。出荷先として、国名、またはゾーンで区切ります。例えば、「日本」と「アジア」、「ヨーロッパ」、「北米」、「その他の地域」など。
Shopifyなどの一部のECプラットフォームの場合は、更に「州」、「都道府県」など国名の中にゾーンを作成することもできます。

Shopifyの出荷ゾーン設定の例

その次に、国名またはゾーンの配送方法と料金を追加します。手動で一つ一つ配送料金を追加するか、または自動計算された配送料金を使用することもできます(一部のeコマースプラットフォームで利用可能)。ただし、通常は運送会社からの正確な全額を100%顧客に直接請求することはお勧めできません。そのため、少なくとも初めは手動オプションを選択することをお勧めします。

手動オプションの場合は、配送地域、出荷の重量と価格、配達時間(スタンダードとエクスプレス)に応じて、異なる配送方法を作成できます。

こちらはShopifyストアの例です。

また、上記のように「エクスプレス」ではなく、「DHL エクスプレス」など運送会社名を明確に表示することも可能です。

詳しくは、ご利用のECプラットフォームのヘルプセンターを参照して、各々の設定方法をご確認ください。

まとめ

海外発送のためのチェックリスト:海外発送の設定方法

❑   運送会社のアカウントを作成する
❑   顧客への送料の請求方法を決定する
❑   関税諸費用を支払う方法を決定する
❑   ショップの配送料と配送方法を設定する

以上の準備が整ったら、後は注文が来るのを待つのみです。

如何でしたか? 次回、「海外発送のためのチェックリスト」の最後のパートでは出荷作業と出荷後のプロセスについてご説明します!