2022年 6 月 20 日(月)以降、ヨーロッパ等宛て国際郵便物の一部において「通関電子データ」の送信が必須になります。つまり、手書きラベルで送ることが6月20日から不可となる、ということです。

2021年の1月から米国宛て国際郵便物も、同じような通関電子データの送信が義務化されましたという変更があり、出荷作業の大きな変更になりました。今後、他の宛先にも同じ制度が適用される傾向がありますね。

本記事では、手書きラベルの引き受け不可という件について知ってもらった方が良いこと、いくつかの点を解説いたします。

  • 通関電子データ送信義務化とは?
  • 通関電子データ送信義務化に該当する国・地域は?
  • EMSラベルの作成・印刷ウェブサービスは?

国際郵便の通関電子データ送信義務化とは?

国際郵便のサイトには、通関電子データ送信義務化、「Electronic Advance Data (EAD)」について以下のような説明があります。

セキュリティ向上のため、物品を内容品とする国際郵便物を送る場合、差出人さまの住所・氏名や内容品などの情報を電子化した「通関電子データ」を事前に送信することが、義務化されています。

また、国際郵便のFAQページには、通関電子データ送信義務化とは何かという質問に対して以下の回答があります。

差出人・受取人住所および氏名、内容品名等、国際郵便物を差し出す際に税関告知書に記載する情報を電子化し、関係の郵便物が差立国から差し立てられる前に送信するものです。
テロ対策の観点から、世界的に郵便物へのセキュリティの必要性が高まったため、万国郵便連合(UPU)の場において、加盟国承認のもと決定されました。

ということで、今まで手書きのラベルで国際郵便物を海外に送ることが可能な状況から、通関電子データとして名宛国へ送信する必要があることに変更されました。この変更を機に、簡単にラベル(送り状)作成が可能なオンラインシッピングツールの利用を検討する必要があります。

通関電子データ送信義務化に該当する国・地域は?

この制度に該当する宛先は、以下となりますので、ご確認ください。

米国宛て

米国については米国内法である「STOP Act」により、通関電子データの送信が無い郵便物は米国側で返送されることになりました。

「STOP Act」というのは、Synthetics Trafficking and Overdose Prevention (STOP) Actの略で、テロ対策のほか、違法薬物等の物品の不正輸入を取り締まるため、米国郵政庁(USPS)が米国に輸入される国際郵便物に対し、通関に関する情報を事前に米国税関に送信することを義務付けた、2021年1月1日施行された米国内法です。

そのため、「通関電子データ」の送信がない郵便物を差し出されると、名宛国から郵便物が返送されたり、遅延したりする恐れがあるということが原因で、国際郵便では、すでに2021年1月1日により、「通関電子データ」の送信がない郵便物の引き受けを中止しています。

ヨーロッパ等の国・地域宛て

2022年6月20日(月)以降、国際郵便では、米国宛てに加えて、ヨーロッパ等の国・地域宛ての郵便物には、電子データの送信がない郵便物ですと、引き受けが断られます。

今回、欧州の対象国・地域については、ヨーロッパおよび海外領土の一部の計 65 か国・地域です。詳しくは以下のリストをご覧ください。

通関電子データの送信が必須の国・地域一覧(2022 年 6 月 20 日時点)

通関電子データの送信方法ですが、日本郵便が提供する「国際郵便マイページサービス」または、「送り状発行システムShip&co」を利用し、電子データが送信される送り状を作成することが可能です。ウェブ上に入力した情報が「通関電子データ」として自動的に名宛国に送信されます。

EMSラベルの作成・印刷ウェブサービスは?

EMSラベルの作成方法として、以下のサービスをオススメします。

1.「国際郵便マイページサービス」

国際マイページサービスの会員登録・ログイン画面

国際郵便マイページサービスとは、EMS、国際eパケットライトなどの海外への発送に必要なラベルや書類すべての印刷ができる日本郵便が無料提供するサービスです。

「国際郵便マイページ」では、送り状を作成する際、以下のステップになります。

  1. 国際郵便マイページサービスに会員登録・ログイン
  2. マイページメインメニューのオンラインシッピングツール欄に「送り状作成」を選択
  3. ご依頼主・お届け先登録
  4. 発送種別と内容品の登録
  5. 発送関連情報登録
  6. 確認・印刷・発送
国際郵便マイページサービスにて送り状を作成する画面

毎月の出荷数が少ない場合、国際郵便マイページサービスから1件ずつ送り状を発行すれば、問題がありませんが、eBay、Amazon、Shopify、Etsyなどで、越境ECで商品を配送するセラー様にとって、可能な限り、その出荷にかかるムダな時間を削減した方がいいとよく言われていますので、よりスピーディーな送り状発行方法を希望される方は、以下の2のサービスをオススメします。

2. 「送り状発行システムShip&co」

Ship&coアプリは、国際郵便マイページサービスのアカウントがなくても、国際郵便の送り状をネットで発行できるサービスを提供しています。また、国際郵便のみならず、代表的なクーリエ(FedExUPSDHLNinjaVanなど)と国内発送の運送会社(佐川急便ヤマト運輸日本郵便ゆうパック・ゆうパケット西濃運輸)の送り状も、ネット上で簡単に作成できます。

Ship&coの出荷待ち画面のオーダーリスト

越境ECプラットフォーム(eBay、Amazon、Shopify、Etsy、WooCommerceなど)と自動連携する仕様となっていますので、手動のデータ入力やCSVアップロードなどの対応が必要なく、ネットショップから受け取る受注データは、自動的に反映されます。

Ship&coのオーダー管理ページ(受注データの自動反映情報)

上記の画面に表示される通り、出荷に必要な情報(受取人名、内容品名、総重量等)は、自動的に反映されます。発送人情報は、ご希望の住所を複数登録することが可能です。必要な場合、EU VAT規制のIOSS番号制度にも対応しており、通関電子データに加えて、自動的に送信されます。また、発行されたEMSラベルは、以下の様にアプリ内にてPDFファイルを確認・印刷できます。

Ship&coアプリにて発行された国際郵便EMSのラベル(電子データとして自動的に送信されます)

*オンラインショップ登録済みのShip&coアカウントの場合、送り状が発行されたタイミングで、オンラインショップ管理画面のオーダーページにおいて「発送済 / Fulfilled」とアップデートされ、追跡番号が自動的に連携されるようにする設定があります。

EMS手書きラベルをやめてネットで送り状を発行しましょう!

今後、米国と欧州宛て郵便物を送る際、手書きラベルですと、通関電子データとして情報を確認できなくなり、遅延や返送のリスクが非常に高くなるため、国際郵便は受付を廃止します。EMSなどの国際郵便の配送サービスを利用するなら、必ずオンラインのシッピングツールでラベルを作成し、海外へ荷物を出荷しましょう。