初めて輸出入をする越境EC事業者様が、最初に理解しなければならないのが送料です。貨物の重さ・サイズで送料を算出するだけでなく、他のオプショナルサービスを利用する場合に追加料金も発生する可能性があります。

今回は、DHLのオプショナルサービス、サーチャージ、通関サービスに発生する追加料金について、以下の5つのポイントに分けて説明していきます。

  • 輸送料金はどのように計算されるのか?
  • 各オプショナルサービスの追加料金はいくらですか?
  • 各サーチャージの追加料金はいくらですか?
  • 各DHLの通関サービスの追加料金はいくらですか?
  • Ship&coアプリでDHLの送り状を発行した際、追加料金を確認できますか?

輸送料金はどのように計算されるのか?

DHLサービスガイドにも記載されていますが、国際輸送料金を計算するには、まず以下の必要な要素を理解する必要があります。

  1. 発送元と発送先
    多くの運送会社は、シッピングゾーン(地帯)で料金を計算します。DHLの場合、発送にかかる配達所要日数で分けられ、9地帯に区分されます。
  2. 貨物詳細(実重量・容積重量)
    実重量とは、荷物を量りにのせて量った重量です。
    容積重量とは、荷物のサイズから換算される重量です。
    実重量と容積重量のどちらか大きいほうの重量から送料が決定されます。
  3. 配達までにかかる時間
    DHLでは、3つのサービスがあり、それぞれ発送スピードが異なります。
    ・DHL Express Worldwide:配達可能な営業日中の配達
    ・DHL Express 12:00:配達可能な営業日の 正午前配達
    ・DHL Express 9:00 (アメリカ合衆国向けについては 10:30) :配達可能な営業日の朝9時前配達 (アメリカ合衆国は 10時30分前)
各DHLサービスに発生する追加料金

輸送料金の計算

基本料金、オプショナルサービス、サーチャージの合計が、輸送料金になります。

各オプショナルサービスの追加料金はいくらですか?

DHLは幅広いオプショナルサービスを提供します。各オプショナルサービスの詳細と追加料金は、以下の通りです。

  1. 特別集荷料:貨物サイズなどにより、DHLの通常車両で集配できない場合に適用されるサービスです。
    追加料金 - 6,600円または110円/kgのいずれか高い方を適用(税込)
  2. 特別配達料:お客様からのリクエストにて、DHLの通常車両、ルート外で配達をする場合に適用されるサービスです。
    追加料金 - 27,500円または550円/kgのいずれか高い方を適用(税込)
  3. 土曜配達サービス:世界の主要都市にて土曜日に荷物を配達するサービスです。
    追加料金 - 3,900円(免税)
  4. 運送保険:DHL エクスプレスで発送される貨物に滅失、毀損が生じた場合、保険を追加することにより弊社補償上限を超えての保険補償を受けるサービスです。
    追加料金 - 2,500円または申告金額の1.2%のいずれか高い方を適用 (免税)
  5. 書類追加補償制度:書類に対する補償が不十分だと感じられるお客様に、約款で規定する以上の補償を受けるサービスです。
    追加料金 - 500円(免税)
  6. 直接配達記録サービス:機密文書や高価な内容品を輸送する場合に、送り状に記載された住所のみに配達し、受取の際、荷受人または配達先の代表者から直接受取のサインを頂くことを指定するサービスです。
    追加料金 - 600円(免税)
  7. 個人宅向け配達通知サービス:個人宅向け貨物に対し、配送先住所を個人宅として指定することにより、配達オプションを選択いただくことが可能となります。このサービスをご利用いただくとオンデマンドデリバリーより貨物配送のお知らせを荷受人に通知し、最適な配達オプションを選択するサービスです。
    追加料金 - 400円(免税)※輸入もしくは3国間サービスでご利用の場合は課税
  8. ゴーグリーンクライメートニュートラルチャージ:DHLでは環境に配慮した発送を求めている場合、貨物を輸送する際に排出される温室効果ガス量を相殺するサービスです。導入している発送人には、年間の温室効果ガス量を記載した証明書が発行されます。
    追加料金 - 12円/kg(免税)
  9. 請求先変更手数料:お客様からのご要望に基づき、請求書発行後に請求先を別アカウント番号または、同一アカウント番号において登録情報を変更し、請求書を再発行する場合に適用されるサービスです。
    追加料金 - 1,430円(税込)※輸入もしくは3国間サービスでご利用の場合は免税
  10. ニュートラル配達:通関価額を荷受人へ知らせたくない場合、現地での配送時に通関価額を示すインボイスなどを取り除き、貨物をスピーディーに直送するサービスです。
    追加料金 - 2,200円(税込)
  11. 現地税金元払い請求手数料:関税、諸税を荷送人または第三国のDHLアカウントに請求するサービスです。
    追加料金 - 3,300円、または現地で発生した関税、諸税の2%のいずれか高い方を適用(税込)
  12. 立替納税手数料(アカウント請求):関税、諸税を仕向国のDHLアカウントに請求するサービスです。
    追加料金 - 1,100円, または立替額の2%のいずれか高い方を適用(税込)
  13. 立替納税手数料(現金請求):荷受人様へ関税、諸税を請求するサービスです。
    追加料金 - 1,100円, または立替額の2%のいずれか高い方を適用(税込)

各サーチャージの追加料金はいくらですか?

現在、DHL エクスプレスサービスに導入されているサーチャージについても、きちんと理解しておきましょう。

  1. 緊急事態追加料金:業務コストの上昇と航空ネットワークにおいて必要な調整の一部を補う為の一時的な追加金です。
    追加料金 - 貨物の集荷地と貨物の配達地で異なる1kg毎料金(詳しくはこちら
  2. 航空機燃料割増料金:航空機燃料価格の変化に基づく変動制料率表により、航空機燃料割増金を請求します。(2023年 2月時点:29.25%)
    追加料金 - 運送費および追加料金に対する%(月次変動 制 / 免税)
  3. 遠隔地集配手数料:海外の仕向地が都市部から離れた遠隔地でも配達可能ですが、仕向地が対象遠隔地域となっている場合に適用されます。
    追加料金 - 2,600円または60円/kgのいずれか高い方を 適用(免税)
  4. 規定外貨物手数料(重量):1梱包あたりの重量(実重量、容積重量問わず)が70.0kgを超える貨物もお取り扱いします。
    追加料金 - 10,500円(免税)
  5. 規定外貨物手数料(寸法):1梱包あたり、1辺の寸法が120cmを超える貨物もお取り扱いします。
    追加料金 - 8,000円(免税)
  6. 規定外貨物手数料(形状):規定外形状の貨物もお取り扱いします。パレット上の貨物の形状、内容、包装の性質上、積み重ねることができない貨物の各パレットには、一定の追加料金が適用されます。
    追加料金 - 25,000円(免税)
  7. 危険物取扱料:IATA危険物規則に準拠した危険物を伴う貨物輸送の場合には、貨物ごとにサービスチャージが課金されます。
    追加料金 - 11,000円(免税)
  8. リチウムイオン電池取扱料 PI966, PI969 セクション II:機器と同梱で発送されるリチウム電池が同梱された包装(PI966 SectionⅡ)、リチウム金属電池と機器が同梱された包装が同梱された包装 (PI969 SectionⅡ)を含むお荷物の輸送はサービスチャージが課金されます。
    追加料金 - 700円(免税)
  9. 微量危険物取扱料:IATA、およびADRの危険物規制に準拠した微量危険物が含まれる貨物輸送の場合、貨物ごとにサービスチャージが課金されます。
    追加料金 - 700円(免税)
  10. ドライアイス取扱料 (UN1845):診断用検体等の非危険物にドライアイスを取り扱う場合には貨物ごとにサービスチャージが課金されます。
    追加料金 - 1,800円(免税)
  11. 配達先住所修正手数料:運送状に記載されたお届け先住所が正確ではない、または移転している等の理由でDHL エクスプレスが正しい住所を確認し、配達した場合に適用されます。
    追加料金 - 1,300円(免税)
  12. データエントリー手数料:複写式等、eコマースツール以外で作成された運送状を使用し出荷された場合に適用されます。eコマースツールで作成された運送状であれば追加料金はかかりません。
    追加料金 - 715円(税込)※輸入もしくは3国間サービス でご利用の場合は免税
  13. 危険地域配達手数料:戦争、内乱、テロによる継続的な脅威のリスクが高い国に対してもDHLはサービスを行っています。これらの国へ輸出入する場合に適用されます。
    追加料金 - 2,700円(免税)
  14. 貿易制限地域配達手数料:国連安全保障理事会による貿易制限が課されている国に対して貨物を輸出入する場合に適用されます。
    追加料金 - 4,000円(免税)

各DHLの通関サービスの追加料金はいくらですか?

国際発送の場合、スピーディーに荷物を配達するためには、スムーズで効率的な通関手続きが必要です。DHL エクスプレスの基本サービス以外に、以下の通関サービスが提供されます。

  1. 指定通関業者引き渡し手数料:お客様(輸入者)ご指定の通関業者様へ貨物を引き渡す場合に適用されます。
    追加料金 - 4,800円(免税)
  2. 保税倉庫保管料・関連費用:お客様のご都合で輸入通関が遅延し保税倉庫で長期4日間以上保管することになった貨物に対しては、保管料が適用されます。
    追加料金 - 900円/運送状、並びに1日あたり15円/kg(免 税)
  3. 保税輸送取扱手数料:お客様からのご依頼に基づいて空港外の保税施設へ輸送する場合に、国内輸送業者に委託する実費分及び手数料が請求されます。
    追加料金 - 10,000円(免税)
  4. 多品目申告手数料:通関手続き時に6項目以上の異なる品目や原産国になる場合に適用されます。
    追加料金 - 600円(免税)

Ship&coアプリでDHLの送り状を発行した際、追加料金を確認できますか?

Ship&coアプリでDHLの送り状を発行する場合、送り状発行前に概算送料を確認することができます。その際、送料 + DHLのサーチャージ、オプショナルサービスを含む料金が表示されます。

例えば、上記の条件で送り状を発行する場合...

  • DHLのJumbo Parcelで、重さが80000g
    ⇨ Overweight Piece 規定外貨物手数料(重量)、10,500円の追加料金が適用
  • 損害要償額は、貨物の合計金額と同じように200,000円
    ⇨ Shipment Insurance 運送保険、2,500円の追加料金が適用
  • 現在の一時的な緊急事態追加金として
    ⇨ Emergency Situation 緊急事態追加料金
      アジア各国からヨーロッパの場合、1kg毎に160円の追加料金(160円 x 80kg =12,800円)
Ship&coアプリに表示されるDHLの追加料金

Ship&coアプリでDHLの送り状発行方法を詳しく知りたい方は、以下の動画をぜひご覧ください。


送り状発行システムShip&coとは?

Ship&coは、EC事業者が配送業務において直面する課題を解決するために開発された、送り状発行システムです。シンプルで使いやすいWebダッシュボードと出荷APIを提供しており、注文情報を自動的に同期し、FedEx、UPS、DHL、ヤマト運輸、佐川急便などの配送会社の配送ラベルとコマーシャルインボイスを簡単に作成することができます。Ship&coを使うことで、煩雑な手作業を省くことができ、配送業務の効率化と正確性の向上を実現できます。

アカウントの作成はこちらからどうぞ。ご不明点がございましたら、hello@shipandco.comまでお気軽にお問い合わせください。

皆様の発送業務をより簡単になりますように全力でサポートして参ります!