2022年8月4日、株式会社ベルトラン(Ship&co)、株式会社GO RIDE、FedEx Express(フェデックス・エクスプレス)は、越境ECに興味がある事業者様向けオンラインセミナー『越境ECでの販売に挑戦しましょう!アメリカ市場で成功するための販売・発送のポイント』を開催しました。
登壇セッション
セッション1:越境ECにおけるShopifyの優位性と米国マーケティングのコツ(株式会社GO RIDE)
まず、株式会社GO RIDEのデジタルマーケティングを担当している荒木郁美様は、以下のとおり、Shopifyの特徴とアメリカ向けの販売戦略について紹介いただきました。
Shopifyとは、「柔軟なソリューションで多数の拡張機能を備え、インフラにも強く、 事業者様の課題を解決するカナダ初の自社ECを作るためのパッケージソフトです。世界の約 175ヵ国で大手有名企業から世界的な著名人まで海外および日本国内において、多くのブランドから 信頼されているShopifyは、さまざまな事業規模に合わせたプランと機能が備わっています」と、株式会社GO RIDEの荒木様が語りました。
Shopifyの特徴:
1. 小規模から大規模サイトまでカバー
2. 多機能かつ拡張性が高い
3. マーケティング 関連アプリ、分析機能が充実
4. SNSやモールとの連携の幅が広い
5. グローバル対応、多言語、多通貨、決済方法が豊富
6. 更新のしやすさ(ノーコードで更新可能)
Shopifyが越境に強い理由:
越境ECビジネスは課題が多いと言われています。そんな越境EC環境をスタートしたい日本の事業者様向けに株式会社GO RIDEは、以下の理由で、Shopifyの利用を推奨しています。
アメリカ市場向けに輸出事業を始めたい場合、Shopifyを通じてオンラインショップをグローバル化・ローカル化できます。多言語、多通貨、決済方法などを対象した米国の消費者に合わせて提案できる仕組みとなっており、アプリを活用するとさらに便利な機能で運用を効率化できるShopifyだからこそ、越境ECビジネスをスムーズに始められます。
多くの事業者の海外市場への参入と成長を支援し、Shopify Cross Border Agency Partner of the Year 2021賞を受賞した株式会社GO RIDEは、米国向けマーケティング施策について以下の点を説明しました。
まず、米国向け越境EC進出時に気をつけるべき時効を確認しましょう。海外向けの販売ですので、日本に比べ、規制と市場の特性が異なり、消費マインドを理解しないとマーケティングも上手くできないという注意点があります。
複数の点がある中、株式会社GO RIDEが本セミナーに強調したポイントは、「商習慣に合わせた施策をセールタイミング、プロモーション方法」です。
アメリカ市場に挑戦する事業者は、アメリカで最も大きなセールを覚えておくべきです。そのセールタイミングは、複数ありますが、売上を最大化するには、 July 4th と BFCM(ブラックフライデーとサイバーマンデー)に向けて広告配信・セール施策を行うことがおすすめです。特にブラックフライデーとサイバーマンデーには、個人消費支出が非常に高く、2021年に89億ドル(約1兆100億円)となっており、最大の売上を得るビッグチャンスのようです。
施策ポイントは、上記のように述べられていますが、アメリカでメジャーな販売促進プロモーションなどの詳細について興味をお持ちの方はぜひ株式会社GO RIDEまでお問合せください。
セッション2:Shopifyで越境EC販売!アメリカ発送に必要な設定は?(株式会社ベルトラン - Ship&co)
次に、株式会社ベルトラン - Ship&coのマーケティングを担当しているサタナン(サーイ)は、Shopifyの越境販売の「物流」にフォーカスした内容で、弊社のShopifyセラーとしての弁当箱輸出事業の経験とアメリカ発送に必要な設定について紹介しました。以下の内容を参考になさってください。
弁当箱輸出事業「Bento&co」は2008年に始まり、ベータ版だったShopifyを利用して、社長の自宅マンションの1室から約5万円の在庫でスタートしました。社長がフランス人ということもあり、最初はフランス語サイトのみを運営していましたが、その後、英語サイト、日本語サイト、卸売サイトと順に増えていき、今ではShopifyで4店舗を運営しています。Bento&coの販売先は、現在、半分が北米からの注文となっており、現在まで約100カ国のお客様に向けて、日々発送しています。
ECの「物流」が抱える課題:
Bento&coでは、2010年からFedExのサービスを利用しており、当時はFedExのソフトウェアを使って送り状やインボイスを発行していました。特にクリスマス前などの繁忙期は、1日に200〜300件をFedExで発送することもあり、一日中送り状を発行している日もありました。そんな煩雑な出荷作業の効率化を目指し、送り状発行システムShip&coを社内で開発しました。
Ship&coは、Shopifyなどの複数のECストアとAPIで連携しています。また、FedExを含む複数の運送会社ともAPIで連携しています。 Ship&coがどのようなサービスかと言うと、ECストアからの受注データを自動的に同期し、配送ラベルを作成できるオンラインサービスです。 また、発行した送り状の追跡番号はECストアに同期され、購入者への発送通知も自動的に送信されますので、出荷作業の一連の流れをShip&coで完結できます。
Ship&coを使うメリットとしては、「配送エラーの削減」、「大幅な時間の節約」の二つが最も大きなポイントです。現在では、Ship&coのように複数のECプラットフォームおよび複数の国内外運送会社と連携している送り状発行のためのソリューションは、日本ではShip&coしかありません。
Bento&coの経験から紹介したいShopifyの越境ECに便利な設定:
1. Shopify商品管理ページの通関情報設定
Shopifyの商品ページには、通関に必要なHSコードを予め登録することができます。 出荷の際に必要なインボイス発行時にこの情報が必要になりますので、登録しておくととても便利です。このHSコードは、わざわざ調べる必要がなく、Shopifyの商品ページの通関情報欄にカテゴリ名を入力すると、該当するHSコードが自動的に表示されます。 また、この通関情報はShip&coに連携されますので、送り状発行時に都度入力する必要がなく、時間の節約につながります。
2. US向けの配送料の設定
Shopifyでは、商品を発送する配送元のロケーション毎、発送する先のエリア毎、重量や金額などの条件毎に送料を設定することができます。「送料」と言うのは、やはり購入する側にとっては購入完了に至るまでの大きな壁になりますので、ECストアでどのように見せるかが重要になります。 Bento&coでは、180ドル以上の注文に対して「送料無料」を提供していますが、実際には海外向けに送料を全て負担するのは難しく、なかなか売り上げに繋がりませんので、 Bento&coでは商品代金に予め送料を上乗せする形で、日本の単価よりも少し高く販売しています。
3. Shopifyオーダータグ機能の設定
Shopifyでは、注文毎にタグを設定できて、そのタグ毎に絞り込みができる機能があります。例えば、ラッピングが必要な注文や担当者が異なる注文、また急ぎの注文などにタグ機能を使うことができて、とても便利です。 また、Ship&coはShopifyのオーダータグと連携していますので、Ship&coに同期されたオーダーリストをタグ毎に絞り込むこともできます。
海外発送の場合、基本的に送り状とインボイス、 この二つの書類が必要になります。Ship&coアプリでは、Shopifyの受注データを利用し、FedExの送り状発行とペーパーレスインボイス(ETD)の仕組みに対応しているので、是非ご覧ください。
セッション3:越境EC物流のポイント(FedEx Express)
最後に、FedEx Expressの営業部品川美幸様は、越境EC物流のポイントにフォーカスした内容で、現在の航空貨物業界の状況から、国際発送のポイントまで、色々解説していただきました。
現状、円安で注目が集まり、新たに越境ECに乗り出そうという動きが広がっていると語りました。その他、越境EC販売には、カスタマーエクスペリエンスが成功するために重要なポイントで、以下の点を説明していただきました。
CXを管理するためのポイント:
EC事業者がスムーズな通関手続きのために必要なポイント:
国際輸送する上で荷主責任が基本ルールです。 発送する商品が航空危険物に該当しないか確認する必要があります。航空危険物は、例えば、電池、ライター、モバイルバッテリー、スプレー缶、香水などです。
初心者のEC事業者ですと、発送の流れをなかなかイメージできない方が多くいらっしゃると思いますが、本セミナーではセラーからバイヤーまで出荷フローをまとめていただきましたので、ぜひチェックしてください。以下のフローでバイヤー様まで確実・安心・素早くお届けすることが可能です。
また、今回、FedEx Expressが発表した最新ニュースは、以下の2つのポイントです。
早速FedExのアカウントを取得したい事業者様は、Ship&coユーザー限定の割引キャンペーンをチェックしてください。(新規FedExアカウント取得顧客に限る)また、他にご不明点がございましたら、FedEx Expressまでお問合せください。
まとめ
本オンラインセミナーは約82名の方々に視聴いただき、講演後には多くの参加者から反響が寄せられ、越境EC販売に関する様々な質問をいただきました。また、次回のブログにそれぞれの質問回答を掲載したいと思いますので、ご期待ください。
送り状発行システムShip&coとは?
Ship&coは、EC事業者が配送業務において直面する課題を解決するために開発された、送り状発行システムです。シンプルで使いやすいWebダッシュボードと出荷APIを提供しており、注文情報を自動的に同期し、FedEx、UPS、DHL、ヤマト運輸、佐川急便などの配送会社の配送ラベルとコマーシャルインボイスを簡単に作成することができます。Ship&coを使うことで、煩雑な手作業を省くことができ、配送業務の効率化と正確性の向上を実現できます。
アカウントの作成はこちらからどうぞ。ご不明点がございましたら、hello@shipandco.comまでお気軽にお問い合わせください。
皆様の発送業務をより簡単になりますように全力でサポートして参ります!