Amazon(アマゾン)は、2023年7月11日(火)0:00〜2023年7月12日(水)23:59の48時間限定でAmazonプライムデーを開催しました。

この年に一度の大規模セールイベントであるAmazonプライムデーの初期結果が発表され、アメリカのEC消費者に関するデータなので、海外に向けに販売されているEC事業者にとって重要な情報です。そこで今回、その結果をご紹介します。

  • 2023年のAmazonプライムデーの初期結果は?
  • 2023年のAmazonプライムデーの初期結果から勉強になったこと

2023年のAmazonプライムデーの初期結果を今後の自社ECサイトの運営にぜひご参考にしてください。

2023年のAmazonプライムデーの初期結果は?

今年のAmazonプライムデーが終了しました。Amazonは、2023年のプライムデー初日の売上は過去最高となったと発表しました。

また、マーケットリサーチ企業のNumeratorは、Amazonプライムデーのライブトラッカーを通じて2日間のイベント中に更新され、2023年のAmazonプライムデーの最初の32時間の結果を公開しました。

*このトラッカーの最終更新は、2023年7月13日午前8時(東部時間)でした。

Amazonプライムデーの結果を一緒に確認していきましょう。

  • 合計注文数:98,462個
  • ユニーク購入者数:34,185人
  • アイテム数:172,398個

購入者は、2023年のAmazonプライムデーにいくら支払いましたか?

  • 平均注文額が54.05米ドルです。
    (2022年が52.26米ドルで、結果として増加)
  • 米国の世帯の約65%は、Prime Dayで買い物し、2回以上の注文を行い、平均世帯支出は、おおよそ155.67米ドルとなりました。

購入者は、2023年のAmazonプライムデーに何を買いましたか?

2023年のAmazonプライムデーの初期結果によると、大人気アイテムのトップ5は、おうちで使うものが多く、以下の商品の商品でした。

  1. 猫用おやつ
  2. アマゾンファイヤースティック(Amazon Fire TV Stick)
  3. ドリンクミックスのリキッドI.V.(Liquid I.V.)
  4. アレクサ搭載のAmazon Eco Dot第5世代
  5. Blink 屋外用カメラ

また、2023年のAmazonプライムデーで販売されたアイテムの半数以上(57%)20米ドル以下で、5%100ドル以上でした。平均アイテムごとの支出額は、32.35 米ドルでした。

また、購入者の回答によると、人気のカテゴリーは、家庭用品(28%)、生活必需品(26%)、アパレル&シューズ(24%)でした。Amazonプライムデーで買い物した方の52%は、セールになるまで購入を控えていたアイテムを購入したと述べています。

2023年のAmazonプライムデーで買い物した購入者は、誰でしたか?

2023年のAmazonプライムデーで購入した方の属性は、以下のようになります。

  • 高所得の35歳から44歳の郊外の街に住んでいる女性

詳しくは、以下の情報をご覧ください。

購入者は、2023年のAmazonプライムデーのプロモーションについてどう思っていましたか?

最後に、2023年の購入者行動を理解するように2023年のAmazonプライムデーのプロモーションに対してどう思ったか一緒に確認しましょう。

  • 購入者の66%は、2023年のAmazonプライムデーのプロモーションに「きわめて満足」か「とても満足」を回答しました。
  • 満足する傾向にある中、半分以上の購入者(54%)は、Amazonプライムデーの前に他の小売業者とAmazonの価格を比較したと述べています。購入者の36%はWalmartと比較し、25%はTargetと比較しました。

また、他の主要な夏セールに関しては、Amazonプライムデーの購入者のうち、34%がTarget Circle Weekでショッピングをしたかもしれないと回答し、33%がWalmart+ Weekでショッピングをしたかもしれないと回答しました。さらに、37%は、他のセールにはショッピングしないと回答しました。

7月のAmazonプライムデーに加え、米国には、同じ月で、Target Circle Week、Walmart+ Week、Costco Members Only Sale、Best Buy BlackFriday in Julyなど小売業者の夏のセールがあります。

2023年のAmazonプライムデーの初期結果から勉強になったこと

では、今年のAmazonプライムデーから勉強になった3点を見ていきましょう。

1. プライムデーのようなセールイベントは重要です。

毎年、Amazonプライムデーが絶え間ない接続と執拗な広告や割引が存在する時代においてどれだけ関連性があるのか、専門家たちは疑問を投げかけます。その答えはかなり重要な存在であるようです。

Adobe Analyticsによると、アメリカにおける7月11日から12日のプライムデーイベント中にオンラインでの消費者支出は、127億米ドルに上り、前年比で6.1%の成長を達成し、プライムデーの新記録を樹立しました。

このデータは、プライムデー中の全米のEC活動を示していますが、オンライン販売の大部分は、7月11日から12日にAmazonによって生み出されたと考えるのが妥当です。また、Numeratorの分析によれば、2023年のプライムデーの平均注文額は54.05米ドルで、2022年のプライムデーの52.26米ドルから3%増加しました。

Numeratorのデータは、平均世帯支出がおおよそ155.67米ドルに達し、前年比で7.6%の成長を遂げたことも示しています(144.56米ドルからの増加)。アイテムごとの平均価格は、32.35米ドルで、前年比で3.8%減少しました(33.58米ドルから)。これは、注文額や世帯支出の増加の主な原因としてインフレーションがあるわけではないことを示唆しています。

越境EC事業者が対応すべき点:Amazonプライムデーは、非常に大きな販売イベントであり、多くの消費者が割引や特典を求めて購買意欲が高まります。越境EC事業者は、このイベントに参加することで、自社商品を積極的にプロモーションし、売上を伸ばすチャンスを得ることができます。

2. パーソナライゼーションのプロモーションが成功に繋がる

今年のプライムデーでは、Amazonは、40件以上のパーソナライゼーションのプロモーション(Amazon Personalize)機能を提供しました。これには、新たなオファーも含まれており、その中には、「もう一度購入」の機能もあります。Amazonのショッピングアプリの上部に「もう一度購入」メニューを追加することにより、顧客は以前に購入した商品を特集した「タイムセール」フィードへのアクセスや、過去の購入に基づいた個人的なおすすめ商品を見ることができました。

さらに、改良された「ほしい物リスト」には、プライムデーのセール対象の保存アイテムが関連する商品カテゴリにまとめられ、プライム会員は、その保存履歴を分析しておすすめの商品情報を利用し、商品リストを見ることができ、リアルタイムで新しいプロモーションのプッシュ通知を受け取ることもできました。

パーソナライゼーションがプライムデー全体のパフォーマンスにどれほどの影響を与えたかを正確に定量化するのは難しいですが、Numeratorのデータによれば、プライムデーのショッパーのうち3分の2が今年のプロモーションに非常に満足または非常に満足していました。

越境EC事業者が対応すべき点:越境EC事業者は、顧客の個別ニーズや好みに基づいたパーソナライズされたプロモーションを提供することが重要です。顧客の購買履歴や行動データを活用し、個別のおすすめ商品やセール情報を提示することで、顧客の関心を引きつけ、購買意欲を高めることができます。

3. セールのイベントが競争ではなくなった

米国では、毎年、Amazonプライムデーと重なる、Target、Walmartなど多くの他の小売業者がオンラインやオムニチャネルのセールイベントを提供しています。

ここでは、他のEC事業者に向けてプライムデーとは異なるセールイベントを展開することを行うという戦略を提案したいと思います。

その理由ですが、まず、過去のデータから見ていきましょう。

Salesforceによると、Amazonプライムデー初日のパフォーマンスをカバーしたデータによれば、非Amazon小売業者のオンライン売上は、2022年と比較して初日において7%減少しました。

米国のオンライン購買活動は、米国東部時間の午後5時から9時の間で増加しましたが、これは全体的な売上には改善につながりませんでした。さらに、平均割引率は、前年比で16%減少し、18%となりましたが、平均販売価格は2022年版と比較して6%上昇しました。

2024年のAmazonプライムデーでの売上パフォーマンスを向上させるためには、Amazonマーケットプレイスで出品していない、米国を対象に販売している日本のEC事業者は、その期間中に売上が下がらないように割引や価格をAmazonに近づけるか、パーソナライゼーションの取り組みを強化する必要があるかもしれません。

越境EC事業者が対応すべき点:Amazonプライムデーと同じ期間に越境EC事業者は独自のセール戦略を展開する必要があります。自社の商品やブランドの特徴を活かしたオリジナルなセールイベントを提供することで、競合他社と差別化し、顧客の関心を引くことが重要です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

2023年のAmazonプライムデーのデータを通じて、アメリカの消費者の購買行動について理解することができました。詳細なデータやトレンド分析を参考にしながら、効果的なプロモーション戦略や競争力のある価格設定、パーソナライズされたセールを提供することで、顧客の関心を引きつけ、成功を収めることができます。

7月になると、越境EC事業者にとって繁忙期が近づいていますので、今回、Numeratorが公開したデータから学び、今後の越境ECサイトの運営に役立てることができれば幸いです。


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