ヤマト運輸と日本郵便は、2023年6月19日（月）に初めて本格的な協業を発表しました。この発表には、ネコポスとクロネコDMの廃止と、新たなサービスであるクロネコゆうパケットとクロネコゆうメールのリリースが含まれており、EC事業者にとって重要なニュースです。
今回の協業による国内配送サービスの変更について、Shopify、BASE、カラーミー、Amazon.co.jpなどで日本国内で販売しているECセラーの皆様にお知らせしたい重要な点を以下で見ていきたいと思います。
- ヤマトと日本郵政の協業の背景
- ヤマトと日本郵政の協業の内容
- EC事業者への影響
ヤマトと日本郵政の協業の背景
ヤマトホールディングス株式会社と日本郵政株式会社は、2023年6月19日（月）に物流に関するさまざまな課題を解決し、持続可能な物流サービスを推進するための協業に関する基本合意書を締結しました。
日本郵政の発表によると、協業の背景は以下のように説明されています。
- 両社の経営資源を有効活用し、顧客の利便性向上に資する輸送サービスの構築と事業成長を図ること
- 相互のネットワークやリソースを共同で活用し、物流業界が抱える以下の社会的課題の解決を目指すこと
① 「2024年問題」（トラックドライバー不足など）の緩和への貢献
② 環境問題（カーボンニュートラル）への貢献
Yahooニュースによると、この協業はヤマト側からの提案によるものです。両社は競争の激しい状況に直面していました。日本郵便は郵便物の減少が続いており、配送網を維持するために多方面でコスト削減を進めてきました。ヤマト運輸は、現場のオペレーションに苦しい面がありました。そのため、少しでも荷物量を確保したい、キャパシティの問題を解決したいという事情があり、両者で初協業を発表することになりました。
ヤマトと日本郵政の協業の内容
今後、取り組む内容は、以下のとおりです。
ネコポスとクロネコDM便の廃止と移管
今回の発表では、ヤマト運輸が今まで提供している以下のサービスが終了となります。また、廃止されるサービスの代わりに新しいサービスが提供されます。
- ネコポス：2023年10月から順次終了
→ クロネコゆうパケット (2024年度末にかけて移行完了予定) - クロネコDM便：2024年1月31日（水）に終了
→ クロネコゆうメール
クロネコゆうパケットまたはクロネコゆうメールを利用して出荷された場合、ヤマト運輸が集荷して日本郵便に渡し、日本郵便の配送網でのお届けとなるそうです。
今後のクロネコゆうメールのオペレーションは、以下のように変更されます。
今後のクロネコゆうパケットのオペレーションは、以下のように変更されます。
EC事業者への影響
これまで「ネコポス」と「クロネコDM便」を利用してオンラインショップの商品を発送していたEC事業者は、今回のサービス変更に注目する必要があります。例えば、集荷方法や料金体系に変更があるかどうかを引き続き確認する必要があります。もし変更がある場合、出荷業務やコスト管理などEC店舗の運営に影響が及ぶ可能性がありますので、実際にそれらのサービスが終了される前に適切に対応する必要があるかもしれません。
一方、日本郵政とヤマトホールディングスの協業により、物流効率化や新たなサービスの提供範囲の拡大が期待されます。これにより、EC事業者はより迅速かつ効率的な物流サービスを受けることができる可能性があります。
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