越境ECで販売されている事業者は、今までDHLかFedExで発送した場合が多いですが、最近ではUPSというクーリエサービスを利用するセラーも増えてきています。

UPSで発送する場合、もちろん、DHLとFedExと同じように配達料のほか、デマンドサーチャージ、フューエル・サーチャージなどといったサーチャージという手数料がかかるケースがあります。

そこで、よりUPSの料金を理解してもらうために、当記事では「UPS海外発送のサーチャージ」について解説します。

  • UPS輸送料金はどのように計算されるのか?
  • UPSの各オプショナルサービスの追加料金はいくらですか?
  • UPSのフューエル・サーチャージはいくらか?
  • UPSのピーク・デマンドサーチャージはいくらですか?
  • UPSの各サーチャージの追加料金はいくらですか?

UPS輸送料金はどのように計算されるのか?

UPSのサイトにも確認できますが、小口貨物を発送する場合、配達時間と料金を計算するために必要とされるのは、以下の情報です。

1. 発送元と配達先

多くの運送会社は、シッピングゾーン(地帯)で料金を計算します。UPSの場合、発送にかかる配達所要日数で分けられ、10地帯に区分されます。

2. 貨物詳細(梱包、荷物の寸法、貨物重量)

  • 実重量とは、梱包を含めた貨物の実際の重量です。端数は0.5kg単位で切り上げます。
  • 容積重量とは、貨物の密度、つまり、 実重量に対し、その貨物が占有するスペースの量を考慮した重量です。

複数個口発送の請求対象となる 総重量は、各梱包の実重量または 容積重量のいずれか大きい方の 重量を合計して算出されます。

3. 配達までにかかる時間

UPSで小口貨物を発送する場合、以下のサービスで発送することが可能です。

  • UPS Worldwide Express Plus® UPS
    ワールドワイド・ エクスプレス・プラス
  • UPS Worldwide Express® UPS
    ワールドワイド・ エクスプレス
  • UPS Worldwide Express Freight® Midday UPS
    ワールドワイド・ エクスプレス・フレート・ ミッドデイ
  • UPS Worldwide Express Freight® UPS
    ワールドワイド・ エクスプレス・フレート
  • UPS Worldwide Express Saver® UPS
    ワールドワイド・ エクスプレス・セイバー
  • UPS Worldwide Expedited® UPS
    ワールドワイド・ エクスペダイテッド

サービスによって配達予定時間と日付が異なりますが、例えば、UPS Worldwide Express Saver® UPSで発送する貨物は、以下のようになります。

  • 出荷日付:2023年8月4日(金)
  • 集荷締切時間:2023年8月4日(金)の18:00時
  • 配達予定時間:終業時間まで2023年8月7日(月)ギャランティー サービス

UPS輸送料金の計算

UPSの場合、上記の情報を分かると、他のクーリエと同じように基本料金、オプショナルサービス、サーチャージの合計は、輸送料金になります。オプショナルサービスとサーチャージについては、次に説明しますので、最後までお読みください。

UPSの各オプショナルサービスの追加料金はいくらですか?

UPS国際発送は、さまざまなオプショナルサービスを提供しています。それらのサービスは、「契約ベースのサービス」と「契約不要のサービス」に分けられます。

契約ベースのサービス

  1. International Dangerous Goods(インターナショナル・デンジャラス・ グッズ):健康や安全に被害を及ぼすリスク がある品物(Dangerous Good/危険物)を送る場合に適用されるサービです。
    追加料金:Express、Saver、Expeditedの場合、以下の料金が適用。
    • 危険品(アクセシブル)- 10,700円もしくは1梱包あたり1,200円
    • 危険品(インアクセシブル)- 7,100円 もしくは 1梱包あたり 790円
  2. UPS FTZ Facilitator UPS FTZ(ファシリテーター):輸出入業者は、 FTZ
    (自由/外国貿易地域)発着の国際貨 物を保税状態のまま輸送することができるサービスです。
    追加料金:10,000円/件
  3. ドライアイス(二酸化炭素、固形):ドライアイス で保冷された危険物または非危 険物の国際輸送には、 International Dangerous Goods (IDG) または International Special Commodities (ISC) の契約が必要です。
    追加料金:梱包または1パレットにつき550円の追加料金が適用。
  4. UPS Customise Assist (特別通関支援サービス):お客様の特定の通関要件 を満たすための有料サービスで、専用の通関コントロールタワ ーへのアクセス、通関手続きと申 告業務に関するオーダーメイドの サポート、問題解決が必要となっ た際のサポート窓口、カスタマイ ズされた通関監査と報告、プロジ ェクトベースの通関業務等です。
    追加料金:カスタマイズされたサービスの料金は、ご要望のサービスの種類により異なります。

契約不要のサービス

  1. 補償対象申告価格:1件11,000円を超える貨物に追加でで補償することが可能なサービスです。11,000円までは無料で補償となります。
    追加料金:超過後11,000円ごとに130円が適用。
  2. 土曜配達サービス:土曜日に配達するサービスです。
    *サービス対象 国には制限があります。
    追加料金:米国および カナダの一部地域向け貨物で、17,200円が適用。
  3. UPS 返品サービス:返品のニーズを対応するためのサービスです。
    追加料金:以下の料金が適用。
    • 返品ラベルの印刷・同梱:1ラベル150 円が適用。
    • 返品ラベルのEメール送信:1ラベル250 円が適用。

追加の手数料

  1. 住所変更:発送伝票に記載された住所に間違いがあった場合やP.O.Box (私書箱) 宛てになっていた場合については、 住所変更手数料です。
    追加料金:1梱包につき1,250円(1回の出荷の 上限は4,000円)が適用。
  2. 個人宅配達手数料:配達先が個人宅となる場合に適用される手数料です。
    追加料金:貨物1件につき400円が適用。
    *Freightサービスの場合、1件につき9,700円が適用。
  3. 遠隔地手数料:遠隔地で貨物が集荷または配達さ れる場合に適用される手数料です。
    追加料金:貨物1件につき2,700円 もしくは1kgごとに50円のいずれか大 きいほうが適用。
  4. 最遠隔地手数料:遠隔地の中でも遠隔地(Extended Area)よりさらに遠隔の地域で貨物 が集荷または配達される場合に適用される手数料です。
    追加料金:貨物1件につき2,900円もしくは1kgごとに60円のいずれか大きいほうが適用。
  5. 通貨換算:支払アカウントに請求される外貨を、大手マネーセンター銀行より毎週提供される外国為替相場に基づき、自国通貨に換算するサービスです。
    追加料金:総額の0.75%を申し受ける。
  6. 関税等諸費用請求手数料:関税等諸費用を荷受人以外が支払うオプションを選択された場合に適用される手数料です。
    追加料金:貨物1件につき 1,950円を申し受ける。
  7. チャージバック・フィー:ご利用になったアカウント・ナン バーが無効であった場合、または運 賃着払いや第三者請求で荷受人お よび第三者が支払いを拒否 した場合に適用される手数料です。
    追加料金:1,250円が発生。
  8. ルックアップ・サーチャージ:運賃着払いや第三者請求を選択さ れているお客様で、運賃の支払者の アカウント・ナンバーが記載されて いない、もしくは間違っている場合に適用される手数料です。
    追加料金:1,250円が発生。
  9. 再請求手数料:請求方法、請求先アカウント、お支払い用クレジットカードの変更など、UPSの請求書に関する変更指示の場合に適用される手数料です。
    追加料金:貨物1件につき3,500円が適用。
  10. 修正申告手数料:外国から一般の貨物を輸入した際 に行われた輸入品に対する関税、内 国消費税及び地方消費税などの税 金に関する納税申告について、貨物 の輸入許可後に当該納税額が少な かったことが判明し、その納税申告 の内容を訂正する場合に適用される手数料です。
    追加料金:貨物1件につき7,200円が適用。
  11. 税関申告前事前通知手数料:荷送人または荷受人の希望により、UPSが輸入貨物を税関に申告する前に荷受人に事前通知を行います。荷受人は、分類や価格などの輸入情報を確認できるサービスです。
    追加料金:貨物1件につき1,640円が適用。
  12. 関税・消費税特別手数料:お客様の輸入貨物に関税・消費 税が発生した場合、通関処理を 迅速に行うためにUPSがお客様の 関税および消費税を立て替えるサービスです。
    追加料金:立て替えた金額の2.1%または1,060円のいずれか大きい方が適用。
  13. 倉庫一時保管料:貨物の通関が到着後3日以内に 完了しない場合に適用される手数料です。
    追加料金:貨物1件につき、1日あたり1,100円、または1日あたり1kgごとに18円のいずれか高い方が適用。
  14. 通関業者指定料:荷受人はUPSが輸送する国際貨物の通関手続きを行う通関業者を選択できるサービスで、貨物および荷送人 より受け取った書類をご指定の通関業者に渡す場合に適用される手数料です。
    追加料金:貨物1 件につき1,870円が適用。
  15. 税関以外の政府関係機関 (Other Government Agency: OGA)への申告手数料:荷送人または荷受人は、特定の品目について規制・管理している税関以外の政府関係機関に、通関書類その他の追加書類するよう、UPSに依頼する場合に適用される手数料です。
    追加料金:貨物1件につき8,700円が適用。
  16. 配達確認:貨物が到着したことをお客様が確 認していただけるよう、UPSでは荷 受人のサインを提供する配達確認オプションサービスです。
    追加料金:著名オプションによって以下の料金が適用。
    • 署名要求 :1件310円が適用。
    • 成人署名要求:1件470円が適用。
  17. 追加取扱手数料:特殊な梱包や形状、および一定以上の重量の貨物に適用される手数料です。
    追加料金:1梱包 につき1,580円を申し受ける。
  18. 超過料金:UPSの小口貨物輸送サービスでは、下記規定重量・サイズを超過する貨物は、通常、お取扱いしていませんが、配送を希望する場合、該当の貨物に適用される手数料です。
    • 1梱包の最大重量70kg
    • 1梱包の最長辺274cm
    • 1梱包の最長辺と胴回り (縦x 2 + 高さx 2) の合計400cm
    追加料金:1梱包につき超過 料金31,220円が適用。
  19. 配達不能貨物返送手数料:配達を試みたものの何らかの理由 で貨物が荷受人にお届けできなかった場合、UPSは荷送人に連絡し、 貨物を返送するかどうか確認し、配達不能貨物を返送する際に発生する輸送料金および手数料です。
    追加料金:1件あたり1,000円が適用。
  20. 再配達:UPSワールドワイド・エクスプレス・ フレートサービスおよびUPS ワールドワイド・エクスプレス・フレート・ミッドデイサービスでは、初回の配達は料金に含まれておりますが、2回目以降の配達に適用される手数料です。
    追加料金:3,800円が適用。
  21. 禁制品手数料:UPSに引き渡された貨物が、適用される法律や規制、UPSのサービス約款、または契約の条件に違反した場合に適用される手数料です。
    追加料金:1梱包ごとに16,740円が適用。

UPSフューエル・サーチャージはいくらか?

UPSのフューエル・サーチャージ(燃料割増金)は、運賃に加算し、請求する手数用です。

燃料割増金は、週ごとに更新される料金で、サーチャージ率の変更は、毎週月曜日に有効されます。詳しく確認したい方は、こちらのリンクより最新情報を確認できます。

フューエル・サーチャージは、UPSがサービスをご提供している世界の全地域において適用されます。適用されるサービスは、UPSワールドワイド・エクスプレス・フレート、UPS Worldwide Express Freight Midday、UPSワールドワイド・エクスプレス・プラス、UPSワールドワイド・エクスプレス、UPSワールドワイド・エクスプレス・セイバー、UPSワールドワイド・エクスペダイテッドです。

UPSのピーク・デマンドサーチャージはいくらですか?

UPSのピーク・デマンドサーチャージとは、繁忙期、または、高需要期の期間に受託した該当貨物に、サービスレベルや出荷状況に応じて、国際輸送貨物にのみ適用されます。また既存の運賃、UPSフューエルサーチャージを含む追加料金や手数料、その他料金に追加して適用されます。

2023年1月17日に更新されたピーク・デマンドサーチャージは、下記のとおりです。

宛先の国によって加算される料金が異なるので、発送する前に正確な送料を確認するようには、オンラインの送り状発行システムの導入がおすすめです。

Ship&coアプリでUPSの送り状を発行した際、追加料金を確認できますか?

Ship&coとは、オンラインの送り状発行システムで、UPSを含む国際輸送サービスの送り状を発行することができます。

Ship&coを導入すると、実際の貨物情報、割引料金、サーチャージ、追加料金などに基づき、計算された運賃を確認できるので、どのくらいの料金が発生するか分かるようになります。

例えば、上記の条件で送り状を発行する場合、以下のようにピーク・デマンドサーチャージがいくらか、表示されます。

Ship&coアプリでUPSの送り状発行方法を詳しく知りたい方は、以下の動画をぜひご覧ください。


送り状発行システムShip&coとは?

Ship&coは、EC事業者が配送業務において直面する課題を解決するために開発された、送り状発行システムです。シンプルで使いやすいWebダッシュボードと出荷APIを提供しており、注文情報を自動的に同期し、FedEx、UPS、DHL、ヤマト運輸、佐川急便などの配送会社の配送ラベルとコマーシャルインボイスを簡単に作成することができます。Ship&coを使うことで、煩雑な手作業を省くことができ、配送業務の効率化と正確性の向上を実現できます。

アカウントの作成はこちらからどうぞ。ご不明点がございましたら、hello@shipandco.comまでお気軽にお問い合わせください。

皆様の発送業務をより簡単になりますように全力でサポートして参ります!