【越境EC】国際郵便が発表したEU宛郵便物に関するHSコード類の送信について解説!
国際郵便は、2023年2月21日(水)、EU加盟国等の税関からの要求により、2023年9月22日(金)から、当該国・地域宛てに国際郵便物を送る場合、内容品のHSコード類などの情報を通関電子データで送信する必要があることを発表しました。
海外に向けて商品を販売しているEC事業者の中には既にHSコードを導入している方もいらっしゃるかと思いますが、越境EC初心者など、HSコードについて知らない方もいらっしゃると思います。
今回は、HSコードの必要性について説明し、EU宛郵便物に関するHSコード類などの送信においてEC事業者が対応すべき点をまとめていきます。
- HSコードとは?
- 「EU加盟国等宛て郵便物に関するHSコード類などの送信」とは?
- HSコードが送信されていない場合はどうなる?
- HSコードを含む内容品の入力方法は?
HSコードとは?
まず、HSコードとは、どういった番号かをご説明します。
- 商品の名称及び分類についての統一システムに関する国際条約に基づいて定められたコード番号で、貨物を輸出入する際に用いる品目分類番号です。
宛先の国によってHSコード、CNコード、TARICコードなどが要求されます。国際郵便のページには、各コードの違いを以下のように説明しています。
HSコードの調べ方や、国際郵便ラベル上のHSコードの記載場所については、以下のブログをご参照ください。
「EU加盟国等宛て郵便物に関するHSコード類などの送信」とは?
次に、国際郵便が2023年2月21日に発表したHSコードに関するお知らせについてご説明します。
EU加盟国等の税関からの要求により、2023年9月22日(金)以降、国際郵便物を利用してEU加盟国等宛に国際郵便物を送る場合、内容品のHSコード類などの情報を通関電子データで送信する必要があります。
対象の国・地域(EU加盟国等)
今回、対象となった国・地域は、以下の通りです。
アイスランド | アイルランド | イタリア | エストニア | オーストリア |
オランダ(※1) | キプロス | ギリシャ | クロアチア | サンマリノ |
スイス | スウェーデン | スペイン | スロバキア | スロベニア |
チェコ | デンマーク(※2) | ドイツ | ノルウェー | ハンガリー |
フィンランド | フランス(※3) | ガドループ | 仏領ギアナ | マルチニーク |
レユニオン | ブルガリア | ベルギー | ポーランド | ポルトガル |
マルタ | モナコ | ラトビア | リトアニア | リヒテンシュタイン |
ルーマニア | ルクセンブルク |
(※1)アルバ、キュラソー、シント・マールテンおよびオランダカリブ領域を除きます。
(※2)グリーンランドおよびフェロー諸島を除きます。
(※3)サンピエールおよびミクロン、ニュー・カレドニア、仏領ポリネシア、ワリスおよびフツナ、および南極におけるフランス地域を除きます。
上記に色付きで表示する国は、他の国・地域より詳しい情報の送信を要求している、という意味です。
アイルランド宛の国際郵便物について
アイルランド宛の国際郵便物の場合、電子データとして送信される出荷情報の中に内容品のTARICコード(10桁)を送信することが求められます。
詳しくは、以下をご覧ください。
フランス、ガドループ、仏領ギアナ、マルチニークおよびレユニオン宛の国際郵便物について
フランス、ガドループ、仏領ギアナ、マルチニークおよびレユニオン宛の国際郵便物の場合、電子データとして内容品のCNコード(8桁)を送信することを求められます。
HSコードが送信されていない場合、どうなるか?
HSコードを含む出荷情報が電子データとして送信されなかった場合や誤った情報を送信した場合は、以下の問題が発生する可能性があるので、ご注意ください。
- 名宛国・地域の税関の判断により郵便物の通関の遅れが発生または返送される
- 受取人様における過大な関税の支払いが発生する
HSコード類などの情報を通関電子データとして送信するために、「国際郵便マイページサービス(パソコン版)」や「送り状発行システムShip&co」などのウェブツールを利用すると、問題を避けることが可能です。
送り状発行システムShip&coは、国際郵便を含む複数の運送会社の送り状とインボイスを簡単に作成できるサービスを提供しています。Ship&coは、国内のみならず、海外にも商品を発送するECセラー向けですので、eBay、Amazon、Shopify、Etsyなどからの注文が自動的に同期されます。手間がかかる出荷情報の手入力作業を行わず、ワンクリックで作業を完了できます。
HSコードを含む内容品の入力方法は?
オンラインで国際郵便ラベルを作成できるサービスと言えば、「国際郵便マイページサービス」または「送り状発行システムShip&co」です。
国際郵便ラベルの作成方法については、以下をご覧ください。
本記事では、HSコードを含む内容品の入力方法について解説します。
国際郵便マイページサービスの場合:
こちらで求められる内容は、以下の通りです。
- 内容品名:品名が何か分かるように半角・英数字で具体的に記載してください。
- 単価:JPY、USD、EUR、KRW、RMBなどの通貨を選択して単価を記入してください。0円での入力が不可のため、必ず単価を記入してください。
- 原産国名:プルダウンメニューから選択。日本の場合、JAPANを選択してください。
- 重量 g/個:グラムで重量を入力してください。
- HSコード:内容品に当てはまるHSコードを入力してください。
- 個数:荷物の個数を数字で入力してください。
- 内容品種別:「贈物、書類、商品見本、販売品、返送品、その他」の中から選択してください。
- 内容品総額(日本円換算):海外の通貨で販売している場合でも、発送日の為替レートで日本円に換算し、入力してください。
送り状発行システムShip&coの場合:
送り状発行システムShip&coで国際郵便ラベルを作成する際、EC店舗から出荷情報(受注データ)が自動的に同期されます。
Shopifyの場合、Shopifyの商品管理ページにて予め原産国名とHSコードの関税情報が登録でき、その情報はShip&coアプリにも自動的に同期されるので、追加の記入が必要なく、配送ラベルにもそのまま印字されます。
eBay、Amazonなどの場合、Ship&coアプリの設定画面にて関税情報を事前登録すると、内容物名のプルダウンメニューから選択し、配送ラベルに印字される仕組みとなっています。
HSコードを必須項目にしましょう!
国際郵便だけではなく、FedEx、DHL、UPSなどのクーリエで海外発送を行う場合も、インボイスと送り状にHSコードが記載されていることによって、国際貿易における関税や輸入規制などのトラブルを未然に防ぐことができます。HSコードを正確に記入することは、通関手続の時間短縮につながります。
送り状発行システムShip&coは、国際郵便APIと連携しており、内容品のHSコードを入力することが可能なので、既にHSコード類の送信に対応しています。国際郵便で海外に荷物を送っている企業様は、ぜひ利用してみてください。
送り状発行システムShip&coとは?
Ship&coは、EC事業者が配送業務において直面する課題を解決するために開発された、送り状発行システムです。シンプルで使いやすいWebダッシュボードと出荷APIを提供しており、注文情報を自動的に同期し、FedEx、UPS、DHL、ヤマト運輸、佐川急便などの配送会社の配送ラベルとコマーシャルインボイスを簡単に作成することができます。Ship&coを使うことで、煩雑な手作業を省くことができ、配送業務の効率化と正確性の向上を実現できます。
アカウントの作成はこちらからどうぞ。ご不明点がございましたら、hello@shipandco.comまでお気軽にお問い合わせください。
皆様の発送業務をより簡単になりますように全力でサポートして参ります!