2023年も早くも2月の後半に入りました。国内EC事業者にとっていろんな変化が生じているのではないでしょうか。

佐川急便は、2023年1月27日に「飛脚宅配便(飛脚クール便含む)」「飛脚特定信書便」「飛脚ラージサイズ宅配便」の運賃を2023年4月1日(日)から改定すると発表しました。

また、ヤマト運輸も、2023年2月6日に宅急便など届出運賃等を2023年4月3日(月)から改定すると発表しました。

今回のShip&coブログでは、2023年における国内配送料の値上げのまとめから、EC事業者が送料値上げ時代を勝ち抜くための対応について解説していきます。

  • 佐川急便の宅配便届出運賃等改定
  • ヤマト運輸の宅急便など届出運賃等改定
  • 送料値上げ時代を勝ち抜くためのチェックリスト

佐川急便の宅配便届出運賃等改定

佐川急便は、2023年1月23日に「飛脚宅配便(飛脚クール便含む)」「飛脚特定信書便」「飛脚ラージサイズ宅配便」の運賃を2023年4月1日より改定すると発表しました。

背景および目的

  • エネルギーや施設・車両等の価格高騰および労働コストの上昇
  • 物流の2024年問題に対応した従業員とパートナー企業の労働環境改善
  • 顧客ニーズに対応したサービス品質の維持・向上

飛脚宅配便〈改定後〉

佐川急便の飛脚宅配便については、料金改定後、こちらのリンクに記載される料金になります。

例えば、関東から関西までの運賃は、以下のようになります。

サイズ現行運賃改定運賃
60サイズ880円970円
80サイズ1,155円1,280円
100サイズ1,496円1,610円
140サイズ1,958円2,100円
160サイズ2,178円2,340円

*価格表記はすべて税込

つまり、サイズごとに値上げ率が異なります。値上げ率は、約7%台から10%台まで、以下の通りです。

  • 60サイズ:10.23%
  • 80サイズ:10.82%
  • 100サイズ:7.62%
  • 140サイズ:7.25%
  • 160サイズ:7.44%

飛脚クール便付加料金(改定は、140サイズ(20kg・30kg)のみ)

佐川急便の飛脚クール便について、今回改定されるのは、140サイズ(20kg・30kg)のクール便付加料金です。運賃に「クール便付加料金」を加えて計算されて、飛脚クール便の発送料金になります。

80サイズ、100サイズ、160サイズでのクール便付加料金の場合、以前と変わらず、同じ料金です。

サイズ現行付加料金改定付加料金
140サイズ(20kg以内)715円880円
140サイズ(30kg以内)935円1,100円
  • 価格表記はすべて税込

つまり、サイズごとの値上げ率は以下のように異なります。

  • 140サイズ(20kg以内):23.08%
  • 140サイズ(30kg以内):17.65%

そのほか改定された佐川急便の配送料は、「飛脚特定信書便」と「飛脚ラージサイズ宅配便」です。

ヤマト運輸の宅急便など届出運賃等改定

ヤマト運輸(クロネコヤマト)は、2023年2月6日に宅急便、宅急便コンパクト、EAZY、国際宅急便の運賃を2023年4月3日より改定すると発表しました。

背景および目的

  • 国際情勢の不安定化による資源・エネルギー価格や原材料価格の上昇
  • 労働力減少による賃金や時給単価の上昇

宅急便・宅急便コンパクト

ヤマト運輸の宅急便・宅急便コンパクトについては、料金改定後、こちらのリンクに記載される料金になります。

例えば、関東から関西までの運賃(現金決済)は、以下のようになります。

値上げ率の幅は、サイズ、お届け先などにより異なります。

  • コンパクト:7.58%
  • 60サイズ:1.92%
  • 80サイズ:7.14%
  • 100サイズ:10%
  • 140サイズ:14.54%
  • 160サイズ:7.44%
  • 180サイズ:20.64%
  • 200サイズ:48.81%

送料値上げ時代を勝ち抜くためのチェックリスト

ヤマト運輸の宅急便と佐川急便の飛脚宅配便は、EC事業の発送によく利用されているサービスなので、今回の値上げで影響を受けた方が多くいらっしゃるかと思います。その送料値上げにどう対応すれば良いか、ご説明します。

送料値上げ時代を勝ち抜くためには、頻繁に配送戦略をチェックしておく必要があります。以下のチェックリストを確認し、配送戦略の見直しを行ってください。

☐ 料金改定されたサービスの中に最も影響を受けたサービスは、どのサービスとどのサイズの配送かを確認する
☐ 配送業者の利用を多様化する(複数クーリエ戦略を導入)
☐ 増加した配送コストをどう管理するか決定する
☐ 配送戦略を見直し、必要に応じて調整する

1. 料金改定されたサービスの中に最も影響を受けたサービスは、どのサービスとどのサイズの配送かを確認する

今回、その2つの配送サービスで頻繁に出荷しているEC事業者が対応すべきなのは、「料金改定されたサービスの中に最も影響を受けた配送サービスがどれか」を確認することです。

佐川急便の場合、値上げ幅は平均8%程度、ヤマト運輸の場合、値上げ幅は平均10%程度だとと報道されていても、サイズ、届け先などで値上げ率は異なる為、最も利用しているサイズと配送ルートを確認し、自社に影響を受けた分を計算してみてください。

2. 配送業者の利用を多様化する(複数クーリエ戦略を導入)

1.の分析結果が分かれば、複数クーリエ戦略を検討するのがおすすめです。

*複数クーリエ戦略というのは、国内・海外発送の際に複数の運送会社の送料を比較して出荷することを意味します。国内の場合、最初から頻繁に出荷する荷物サイズを確認し、最安な運送会社サービスを決定することです。

同じ宅急便サービスでも、配送料は異なります。複数の配送業者の送料を比較して、最安なサービスを確認してみたら良いかもしれません。

3. 増加した配送コストをどう管理するか決定する

送料値上げは、EC店舗の送料設定戦略につながります。日本国内配送の場合、レートが簡単に計算されるため、よく導入されている戦略「顧客が100%負担する」ことが一般的だと思われます。

送料をそのまま顧客(購入者)に請求している場合は、送料の値上げについてもそのままお知らせすることで対応できます。しかし、表向きは「送料無料」を提供しているEC事業者の場合、単純にコストが高くなるので、幾ら以上の注文で「送料無料」を提供できるか、再度見直す必要があります。

EC店舗において、送料はとても大事な設定の1つになります。送料が高すぎると、顧客が買わなくなったり、チェックアウトまでの時間がかかり、カゴ落ち率が上がるなどの可能性があります。

そのため、配送戦略を見直し、都度必要に応じて調整する事はとても重要なのです。‌


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Ship&coは、EC事業者が配送業務において直面する課題を解決するために開発された、送り状発行システムです。シンプルで使いやすいWebダッシュボードと出荷APIを提供しており、注文情報を自動的に同期し、FedEx、UPS、DHL、ヤマト運輸、佐川急便などの配送会社の配送ラベルとコマーシャルインボイスを簡単に作成することができます。Ship&coを使うことで、煩雑な手作業を省くことができ、配送業務の効率化と正確性の向上を実現できます。

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