ゆうパックの送り状とは?種類やもらえる場所、書き方を解説
日本郵便のゆうパックを利用する際に欠かせないのが送り状です。しかし「種類が多くてどれを選べばいいのか分からない」と迷うこともあるでしょう。特にEC事業者のように日常的に発送作業を行う場合、業務効率を上げるためにも送り状の理解は必須です。
この記事では、送り状の種類や入手先、書き方に加え、Webサービスを使った発行方法や貼り付け方などを解説します。
ゆうパックの送り状(伝票)の種類
ゆうパックの発送では、荷物の扱い方や支払い方法に応じて複数の送り状(伝票)が使われます。基本となるのは元払い、着払い、セキュリティ、代金引換の4種類で、それぞれ用途が異なります。
サービスの種類 | 伝票の色 | 概要 |
元払いゆうパック | 青 | 差出人が送料を支払う一般的な方式 |
着払いゆうパック | ピンク | 受取人が送料を支払う方式。取引商品に使われやすい |
セキュリティゆうパック | 緑 | 貴重品向けに配送管理が強化されたサービス |
代金引換ゆうパック | 薄い桃色 | 商品代金を配達員が受取人から回収する方式 |
元払いゆうパック
元払いゆうパックは、発送者が送料を先に支払う方式です。青色の元払い伝票を使い、一般的な荷物からECの定期発送まで幅広く利用されています。
荷物のサイズと発送先の地域に応じて運賃が変わる仕組みで、コンビニや郵便局などで手続きが行えます。発送量が多い事業者は、あらかじめ複数枚の送り状を受け取っておくと、準備にかかる手間を減らせるでしょう。
着払いゆうパック
着払いゆうパックは、送料を受取人が負担する発送方法で、ピンク色の着払い伝票を利用します。オークションやフリマアプリでの取引でよく利用され、購入者が商品到着時に送料を支払う仕組みです。
事業者の中には、元払いと着払いを併用し、取引内容や顧客との取り決めに応じて柔軟に使い分けるケースも多く見られます。差出人の費用負担はなくなりますが、受取人が送料込みと思っていたり、送料が予想していた以上に高くなったりしてトラブルになる可能性もあるため、事前に金額を明示しておくことが望ましいでしょう。
セキュリティゆうパック
現金や貴金属などの貴重品を安全に届けたいときに利用できるのが、セキュリティゆうパックです。緑色の専用送り状を使い、通常のゆうパックよりも厳重な管理体制で配送されます。配達状況は細かく追跡でき、万が一の損害に備えて最大50万円まで補償が設定されています。
高額商品の発送や重要な契約書類などを送付する場面で選ばれることが多いサービスです。顧客からの信頼性を高めるために活用できます。
代金引換ゆうパック
代金引換ゆうパックは、商品を届ける際に配達員が代金を受け取り、差出人の指定口座へ送金するサービスです。配送と決済を同時に進められる方式で、薄い桃色の代金引換伝票を使用します。引換金額の上限は200万円で、30万円以上の場合はセキュリティゆうパックと併用する必要があります。
クレジットカードを使わない人たちにも顧客層を拡大できるため、EC事業者にとっては未払いリスクを減らしながら販売機会を広げられる手法といえます。発送の流れは通常のゆうパックと同じで、代金管理を郵便局が担うため、業務負担を軽減できる点もメリットです。
ただし、購入者側に代引き手数料の支払いが発生するため、追加で料金を負担したくない顧客には敬遠される場合もあります。導入する際は他の決済方法と併用し、選択肢を用意しておくことが望ましいでしょう。
参考:日本郵便 代金引換
ゆうパックの送り状をもらえる場所
ゆうパックの手書きの送り状の入手方法はいくつかあり、発送状況に合わせて入手先を選べます。ここでは、主な入手方法を紹介します。
郵便局
郵便局ではゆうパックの送り状を直接受け取れます。窓口で発送を依頼すると、必要な種類の送り状をその場で渡してもらえます。元払い用や着払い用などのよく利用される送り状はもちろん、セキュリティゆうパックや代金引換の送り状などもそろっています。
また、郵便局によってはロビーに置かれたラックから自由に持ち帰れる場合もあります。複数枚をまとめて受け取っておくと補充の手間を減らせるでしょう。営業時間内に訪問する必要はありますが、確実に送り状を入手できます。
コンビニ
ゆうパックは郵便局だけでなく、提携しているコンビニからも発送できます。店舗で送り状を受け取れるため、24時間営業の店舗を利用すれば時間を選ばずに準備できて便利です。取り扱いのあるコンビニは以下の通りです。
・ローソン
・ミニストップ
・セイコーマート
・ローソンストア100
これらの店舗では送り状を受け取って、そのまま発送手続きが可能です。郵便局に行く時間がない場合や夜間に荷物を送りたいときに役立ちます。ただし、一部の店舗では対応していない場合もあるため、事前に確認しておくと安心です。
集荷時
集荷サービスを利用すると、配達員が訪問した際にゆうパックの送り状を受け取れます。事前に送り状を準備していなくても、その場で記入して渡せば発送手続きが完了します。
集荷は荷物をそのまま引き渡せるため、郵便局へ出向く手間がないのがメリットです。必要な送り状を受け取るために、配達員の訪問前に伝票の種類を伝えておけば、発送業務の効率化にもつながります。
ゆうパックの送り状の書き方
ゆうパックの送り状には、お届け先や依頼主の情報、配達希望日や時間帯など、配送に必要な内容を記入します。青色の元払い伝票を例に、主な記載項目をまとめました。
記載項目 | 内容 |
お届け先 | 受取人の郵便番号・住所・氏名・電話番号を記入。建物名や号室まで正確に |
ご依頼主 | 差出人の郵便番号・住所・氏名・電話番号を記入。返送先にもなる |
配達希望日 | 配達予定日から10日以内で指定可能。配達予定日は宛先の地域による |
配達希望時間帯 | 午前中・12時頃~14時頃など、21時頃までの希望時間帯を指定可能 |
品名(内容品) | 内容品を正確に記入。危険物や現金は不可 |
取扱い指定 | 「こわれもの」「なまもの」「逆さま厳禁」など特別な注意事項に印をつける |
個目/個口 | 複数口発送時に総数と順番を記入 |
ゆうパックの送り状の発行・印刷方法
ゆうパックの送り状は、以下のような方法で作成できます。手書きより効率的に準備できるため、発送量や環境に合わせて選ぶと良いでしょう。
利用対象者 | サービス形態 | コスト | 利用方法 | 利用シーン | |
Webゆうパックプリント | 発送頻度が少ない人 | クラウド | 無料 | ネット上で情報を入力して印刷 | 自宅やオフィスで送り状を簡単に作成したいとき |
ゆうパックプリントR | 頻繁に発送する人 | PCソフト | 無料 | 専用ソフトで作成して印刷 | 複数の送り状を効率よく作成したいとき |
ゆうパックプリントSky | ECサイト事業者や法人 | クラウド | - 月額料金:6,600円(税込)/日割りなし - 従量料金:1件あたり5.5円(税込、月単位で合算し端数は切捨て) | 配送管理システムにネット接続 | 本格的な配送管理を行いたいとき |
郵便局アプリ | 個人や小規模事業者 | アプリ、設置端末利用 | 無料 | スマホで入力して設置端末のプリンターで印刷 | スマホだけで送り状を作成したいとき |
Webゆうパックプリント
Webゆうパックプリントは、日本郵便が提供するオンライン型の送り状発行システムです。インターネット環境があれば、ブラウザ上で宛先や依頼主の情報を入力し、プリンターでゆうパックの送り状を印刷できます。少量の発送や個人利用に向いており、よく送る相手の住所を登録しておけば入力の手間も省けます。
利用には「ゆうID」への登録が必要ですが、費用はかかりません。パソコンやプリンターがあれば自宅で完結できるため、郵便局に送り状をもらいに行く時間を節約できます。
なお、特に複数の配送業者をまとめて管理したい場合は、複数キャリアの送り状発行を一元管理できる「Ship&co」の利用が便利です。
関連記事:ネットで日本郵便 ゆうパック・ゆうパケットラベルを作成する方法
ゆうパックプリントR
ゆうパックプリントRは、パソコンにインストールして利用する送り状作成専用のソフトウェアです。Web版よりも機能が豊富で、効率的に大量発送したい場合に適しています。宛先データをまとめて取り込み、送り状を一括で印刷できるため、日常的に多くの荷物を扱うEC事業者や法人にも便利です。
利用には郵便局での申し込みが必要ですが、費用はかかりません。発送件数が多い場合や、作業時間を短縮したい場合に活用すると効果的です。
ゆうパックプリントSky
ゆうパックプリントSkyは、クラウド型で利用できる送り状作成・出荷管理サービスです。インターネット環境があれば複数の端末からアクセスでき、複数人で共有して使えるため、チームでの発送業務にも適しています。
大量の荷物を扱うEC事業者や法人などに向いていて、宛先データをクラウド上で一元管理できるので、拠点が複数ある企業でもスムーズに運用可能です。発送管理の効率化により、作業負担を大幅に軽減できます。
利用開始には郵便局での申し込みが必要で、月額料金は6,600円(税込)です。クラウド型のため拠点や担当者が分散していても安定して利用でき、日常的な発送業務を安定して効率化できるシステムとなっています。
郵便局アプリ
郵便局アプリをダウンロードしておけば、郵便局に設置された専用端末のゆうプリタッチで簡単に送り状を発行できます。使用時にはスマートフォンで事前に情報を入力して2次元バーコードを取得し、端末にかざして送り状を印刷します。自宅にプリンターがなくても利用でき、窓口に並ぶ必要もありません。
アプリを使えば住所録を登録できるため、繰り返し発送する際もスムーズです。費用はかからず、郵便局に立ち寄った際に簡単に利用できます。
ゆうパックの送り状の貼り方
送り状は、後でテープと一緒に剥がせるようにガムテープの上に貼るのが望ましいとされています。こうすると荷物を開封するときに送り状もまとめて外せるため、簡単に処理できます。
また、送り状は見やすいように箱の上面中央にまっすぐ貼るのが基本です。側面や角に貼ると仕分けや配達時に確認しづらくなります。
まとめ
ゆうパックの手書きの送り状は、発送方法や種類によって専用の送り状が用意されており、郵便局やコンビニ、集荷時に受け取れます。
発行・印刷にはWebサービスや専用ソフト、クラウドサービス、アプリなどを使用でき、発送量や環境に応じて選べます。「お届け先」「ご依頼主」「配達希望日・時間帯」「品名」「取扱い指定」などを正しく記入し、見やすい位置に貼ることが重要です。
発送業務を効率化したい事業者には Ship&co がおすすめです。Ship&coは日本郵便を含む複数キャリアに対応した送り状発行システムで、ゆうパックも一括管理できます。住所録の登録やECサイトとの連携機能に優れており、大量発送の作業時間を大幅に削減できます。詳しくは Ship&coのゆうパック送り状サポートページをご覧ください。