配送業者4社のクール便料金を比較!一番送料が安いのはどこ?

クール便とは、保冷が必要な食品などを冷蔵・冷凍したまま輸送する配送サービスです。クール宅急便など、各社クール便の特徴やサイズ別の料金を比較。

冷蔵・冷凍品を送る際、「一番安いクール便で送りたい」と思った経験はありませんか。EC事業者にとって、送料は利益に直結する重要な課題です。単価の差はわずかでも、発送数が増えるほど経営に大きな影響を与えるため、少しでもコストを抑えたいものです。

本記事では、ヤマト運輸・佐川急便・日本郵便など大手4社のクール便を徹底比較します。料金を抑える方法や活用事例の解説、よくある疑問への回答もしています。

クール便とは

クール便とは、冷蔵や冷凍の温度帯で荷物を輸送する配送サービスです。食品や医薬品などを安全に届けるために、配送業者が温度管理付きの専用機材を使用して届けます。配送業者によって呼び方や温度帯の区分が異なりますが、一般的には「チルド便」と「冷凍便」に分かれます。

チルド便は0〜10℃程度の冷蔵状態を保つもので、生鮮食品やスイーツなどの配送に適したサービスです。一方、冷凍便は−15℃以下を維持し、アイスクリームや冷凍食品などを送る際に使われます。配送会社ごとに設定温度やサイズ規定が異なるため、荷物の性質や目的に応じて適切なサービスを選びましょう。

大手配送業者のクール便比較

大手配送業者が提供するクール便の料金を、東京間で配送する条件で一覧表にまとめました。各社の公式サイトに記載されている通常運賃(税込)に基づいた比較です。

配送業者(サービス名)

温度帯

60サイズ

80サイズ

100サイズ

120サイズ

140サイズ

150サイズ

ヤマト運輸(クール宅急便)

冷蔵:0〜10度


冷凍:-15度以下

1,215円


1,560円


1,970円


2,755円


佐川急便(飛脚クール便)

冷蔵:2〜10度


冷凍:-18度以下

1,185円

1,550円

1,960円

20kgまで 3,060円


30kgまで 3,760円

日本郵便(チルドゆうパック)

冷蔵:0~10度



冷凍:取り扱いなし


1,045円

1,490円

2,125円

2,445円

3,450円

4,550円

福山通運(クール宅配便)

冷蔵:5~10度


冷凍:取り扱いなし


1,220円

1,460円

参考:
ヤマト運輸 クール宅急便
佐川急便 飛脚クール便
佐川急便 関東発 宅配(陸・航空)料金表
日本郵便 チルドゆうパック
日本郵便 チルドゆうパックの運賃・料金計算
福山通運 フクツー宅配便料金表

ヤマト運輸のクール宅急便

ヤマト運輸のクール宅急便は、国内で最も高いシェアを誇る冷蔵・冷凍配送サービスです。最大の特徴は、独自の配送ネットワークを活かした利便性の高さにあります。集荷以外に、全国に多数設置されている直営営業所(センター)への持ち込みもでき、急ぎの場面でも柔軟に利用可能です。

クール宅急便には冷蔵(0℃〜10℃)と冷凍(−15℃以下)の2種類が用意されており、荷物の鮮度を保ったままスピーディーに配送できます。

サイズ

重量

追加料金

60サイズ

2kgまで

275円

80サイズ

5kgまで

330円

100サイズ

10kgまで

440円

120サイズ

15kgまで

715円

関連記事:ヤマト運輸の宅急便とは?料金やサイズ、重さ制限について解説

佐川急便の飛脚クール便

佐川急便はクール専用車で、温度管理を徹底した飛脚クール便を提供しています。空路便も用意されており、遠方へスピーディーに届けられる点も強みです。

集荷から配送まで一貫して行い、品質保持と輸送体制の両面で安定したサービスを提供しているため、温度管理が必要な商材を扱う事業者も利用しやすいといえるでしょう。

サイズ

重量

追加料金

60サイズ

2kgまで

275円

80サイズ

5kgまで

330円

100サイズ

10kgまで

440円

140サイズ

20kgまで

880円

140サイズ

30kgまで

1,320円

関連記事:佐川急便の飛脚宅配便とは?料金やサイズ、重さ制限を解説

日本郵便のチルドゆうパック

日本郵便が提供するチルドゆうパックでは冷凍便の取り扱いはありませんが、最大150サイズまでの冷蔵品を配送できるのが大きな強みです。

セキュリティサービスや代金引換といったオプションもあるため、高価な食品や贈答品を送る際にも適しています。利用の際は、チルドゆうパックの取り扱いのある郵便局窓口へ持ち込みましょう。

サイズ

重量

追加料金

60サイズ

25kgまで

225円

80サイズ

25kgまで

360円

100サイズ

25kgまで

675円

120サイズ

25kgまで

675円

140サイズ

25kgまで

1,330円

150サイズ

25kgまで

2,100円

関連記事:ゆうパックとは?大きさや料金、種類などの特徴をまとめて解説

福山通運のクール宅配便

福山通運のクール宅配便は、法人・個人問わず利用可能で、要冷蔵食品や医薬品を専用保冷ケースで配送するサービスです。

時間帯指定サービス「フクツー時間指定便」と組み合わせることで、受取側の利便性も高まります。ただし、80サイズまでしか対応していないことと、30万円を超える高額商品の取り扱いは不可である点には注意が必要です。

サイズ

重量

追加料金

60サイズ

2kgまで

220円

80サイズ

5kgまで

220円

クール便の料金を安くする方法

クール便のコストを削減するには、各配送業者が提供する優待制度を利用すると良いでしょう。ここでは代表的な割引内容を紹介します。

割引サービス

クール便の送料を抑える割引制度は、持ち込み割引や複数口割引、デジタル割など、各配送業者によってさまざまです。これらの割引を把握し、発送方法に合わせて使い分ければ、クール便の料金を抑えられるでしょう。

配送業者

割引サービス

ヤマト運輸

・持込割(100円引、クロネコメンバーズは150円引)

・デジタル割(60円引)

・営業所受け取りサービス(60円引)

・にゃんPay決済(クロネコメンバーズ限定、12%引)

・キャッシュレス決済割引(例:60サイズの場合 現金 1,215円→キャッシュレス 1,210円)

佐川急便

※割引サービスは存在するが、クール便に適用されるかは公式サイトから判断が難しいので要確認

日本郵便

・持込割引(120円引)

・同一あて先割引(60円引)

・複数口割引(60円引)


※持込割引と、同一あて先割引または複数口割引は同時に利用できるが、同一あて先割引と複数口割引は同時に利用できない

福山通運

※割引サービスは存在するが、クール便に適用されるかは公式サイトから判断が難しいので要確認

個別契約

定期的にまとまった荷物を発送するEC事業者の場合、配送業者との「個別契約」は有効なコスト削減策になります。出荷量や発送頻度に応じて特別な料金が設定される仕組みで、条件が合えば大幅に安い単価で利用できる可能性があります。とくにクール便など単価が高くなりやすい配送方法では、個別契約のメリットが大きくなります。

ただし、個別契約を結ぶには、毎月一定以上の出荷実績が求められるのが通例です。また、荷主と配送業者の直接交渉によって金額が決定されるため、具体的な割引率や契約料金は公開されていません。地域や荷物の特性、時期によっても提示される条件は異なるでしょう。

個別契約を希望する場合は、自社の出荷状況を把握した上で、配送業者の公式ページから申し込むか、営業所で相談しましょう。

クール便を利用しているEC事業者の例

クール便は、生鮮食品や冷凍商品を扱うEC事業者にとって欠かせない配送方法です。ここでは、送り状発行システム「Ship&co」を利用しながらクール便を活用している事業者を紹介します。

Ship&coは複数の配送会社の送り状を一元管理できるクラウド型ツールで、出荷作業の効率化に役立つサービスです。温度管理が必要な商品を扱う事業者との相性も良く、実際のユーザーにもクール便を活用する企業が多く見られます。

アニーズパントリー

アニーズパントリー」は、犬・猫向けの冷凍フレッシュフードを扱うブランドで、健康志向の飼い主から高い支持を得ています。人間用の食品と同等の基準で製造され、保存料を使わず栄養バランスにも配慮したレシピが特徴です。またパッケージには、環境への配慮から紙製のカップや箱を採用しています。

新鮮な原材料を瞬間冷凍し、風味と栄養を保ったまま届けるため、配送中の温度管理は欠かせません。クール便を活用した安定した配送体制は、ブランドの信頼性を支える重要な要素となっています。

2つ3つ

2つ3つ」は、季節感を大切にした手作りのスイーツや焼き菓子を提供するブランドです。栃木産の素材の持ち味を生かすために厳選した原料を使用し、思わず「2つも3つも食べたくなる」ようなやさしい味わいや繊細な食感を大切にしています。

お菓子は温度変化に弱く、「2つ3つ」では作りたてに近い状態で商品を届けるため、全国への発送に冷蔵・冷凍のクール便を活用しています。品質を保ったまま届くスイーツは、大切な方への贈り物や日々のご褒美にも選ばれています。商品の品質維持に温度管理が必要なEC事業者には、参考になる事例といえます。

クール便についてよくある質問

クール便を利用する際に多く寄せられる質問を整理し、分かりやすくまとめました。温度管理が必要な荷物はトラブルが起きやすいため、ポイントを押さえて、安心して発送できる体制を整えましょう。

1. クール便の箱はなんでもいいですか?

クール便を送る際、必ずしも配送会社が販売している専用の箱を用意する必要はありません。市販の段ボール箱や保存袋、クーラーボックスなども利用できます。ただし、輸送中の水漏れや結露を防ぐため、ビニール袋で二重に包むなどの工夫が必要です。また、発泡スチロール容器は外からの冷気を通しにくいため、保冷剤を入れて温度調整を行う必要があります。

2. クール便で予冷なしで送ってもいいですか?

原則として、予冷なしでの発送は認められていません。多くの配送業者で、事前の冷却はサービス利用の必須条件となっています。十分に冷えていない状態で預けると、輸送箱内の温度が上昇し、周囲の荷物に悪影響を及ぼす恐れがあるからです。受付時に予冷不足と判断された場合は引き受けを断られるケースも考えられます。配送業者ごとに予冷の目安が異なりますが、十分に冷やしておく必要があります。

配送業者

予冷時間の目安

ヤマト運輸

冷蔵:10℃以下で6時間以上 /冷凍:-15℃以下で12時間以上

佐川急便

冷蔵:8℃以下で6時間以上 /冷凍:完全に凍結した状態

日本郵便

事前に十分冷やしておく(具体的な時間指定なし)

福山通運

事前に十分冷やしておく(具体的な時間指定なし)

3. クール便で保冷剤は必要ですか?

保冷剤の必要性は、梱包方法や荷物の種類によって異なります。発泡スチロール箱のように外気を遮断する容器を使う場合は、内部の温度を維持するために保冷剤が必須となります。一方、通常のダンボール箱などを使う場合は、荷物自体をしっかり予冷していれば保冷剤が不要なケースもあります。

ただし、クール便はあくまでも温度を「維持」するサービスで、内部を冷却する機能はありません。輸送中に温度が上がり品質が損なわれる可能性もあるため、予冷に加えて保冷剤やドライアイスを併用する方が安全性が高まります。

まとめ

クール便は、生鮮食品や冷凍商品を安全に届けるための配送手段で、各配送業者によって温度帯や料金、割引制度が異なります。適切な梱包や予冷、保冷剤の使用により、品質を保ちながら効率的に発送できます。割引制度や個別契約を活用すると、コスト削減も可能です。

こうした配送管理をより安定させるには、出荷作業そのものを効率化する仕組みも欠かせません。送り状発行システム「Ship&co」を導入すれば、複雑なクール便の管理を一元化でき、人為的なミスを防ぎながらスムーズな運用体制を構築できます。最適な業者とツールを選び、安定した配送環境を整えてください。